↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?  作者: 一番星キラリ@9/2やられる前に発売:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
65/311

65:終わる……のだろうか?

午後、領主ヘラルドは、昼食の席である提案をしてくれた。それは「まだ案内していない、城の庭園を紹介しましょう」というものだ。これといった予定もなかったので、スノーと私は案内してもらうことにした。


一方のアルベルトは、視察の報告書を書く必要があり、庭園の案内は辞退した。だがミゲルとルイスはアルベルトの護衛につくが、マルクスを私の護衛につけましょうと言ってくれた。


アルベルトは当たり前のように、自身の三騎士の一人を、聖女である私の護衛につけてくれる。悪役令嬢パトリシアの時にはなかった気遣いだ。


もしパトリシアの信仰心が篤く、聖女として目覚めていたら……。アルベルトはカロリーナではなく、パトリシアを選んだのだろうか? あ、でも親同士の政治ゲームの勝敗もあるから……。悪役令嬢パトリシアの運命は、変わらなかったのだろう。


「ご覧ください、聖女オリビアさま、これは初代プラサナス城の領主イシドロの像です!」


庭園の案内をはじめた領主ヘラルドは、饒舌だ。

きっとこの城を訪れた様々な人に、何度もこの庭園を紹介しているからだろう。すべて頭に入っているようで、スラスラと花の名前や木の名前、置かれている彫像の説明をしてくれる。その話に相槌を打ちながら、私はアズレークのことを思い出していた。


アズレークは、小ホールに現れる50体近いゴーストを退治したと、気づいているだろうか? これですべてのゴーストを退治したと、分かっているだろうか。


……抜け目ないアズレークのことだから、すでに把握しているだろう。そして今日、廃太子計画を実行することにも、気づいているはず。


アズレークにとっては、ようやくこの日が来た、という気持ちなのだろうか。早く夜が来ないかと、待ちくたびれているのだろうか。


一昨日は思いがけず、アズレークと再会できた。

でも、もう、本当に会うことはない。

今晩、廃太子計画を無事遂行したら……。

全てが終わる。

終わる……のだろうか?

アズレークはそれで、本当に満足なのだろうか。


どうして最後の最後まで、アズレークのことが気になってしまうのだろう。


何度も。

何度も、魔力を送られることで、アズレークとの距離が近かった。


だからなんというか、情が移ってしまった、とか?


いや、もうアズレークのことを考えるのは、止めよう。もう二度と会えない相手なのだから。


計画を遂行し、自由を手に入れ、新たな人生をやり直そう。


気持ちを切り替えるため、領主ヘラルドの説明に、集中することにした。



待ち遠しい時は、時の流れを緩やかに感じ、避けたいと思う時は、時の流れが速やかになる。


庭園の散策を終えた後、あっという間に夕食の時間になった。


夕食の席で、「ゴーストも退治されましたので、近々舞踏会を開催しようと思います」と、領主ヘラルドがアルベルトに伝えた。元々アルベルト達が王都へ戻る前日に、舞踏会を予定していた。だがその前にも開催すると、勢い込んでいた。


この話を聞いたので、私は食後、領主ヘラルドに声をかける。


「舞踏会も開催されるとのことなので、退治しそびれたゴーストがいないか、今晩は巡回しますね」


廃太子計画を知らない領主ヘラルドは「ぜひお願いします。ありがとうございます」と両手で私の手をつかみ、拝むような仕草をする。ひとまずこれで城内を夜、ウロウロしても怪しまれない。


「しかし、聖女オリビアさま、夜の巡回をお一人で行うのですか?」


「ヘラルドさま、スノーを連れて歩くので大丈夫です。それにヘラルドさまの部下である騎士も、今日からは城内に配備されますよね。王太子さまの騎士もいますし、問題ありません」


そう。護衛のために騎士をつけてもらうことだけは、避けたい。だからさらに付け加える。


「それにいざゴーストが現れた時、私は退治に集中する必要があります。そばに騎士がいると、ゴーストの退治に集中できませんから」


「なるほど。聖女オリビアさま、それは尤もです。承知しました。では護衛の騎士は、不要ということで」


「ええ。不要です」


領主ヘラルドにニッコリと微笑み、自室へと戻った。

お読みいただき、ありがとうございます!

引き続きお楽しみください☆

このあともう1話公開します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●9/2発売●
バナークリックORタップで書報ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●本編完結●
バナークリックORタップで目次ページ
やらかしてしまったモブ令嬢です
『やらかしてしまったモブ令嬢です 』

●新連載●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに
『悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに』

●溺愛は求めていませんよ?●
バナークリックORタップで目次ページ
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!
『平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!』

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●出版社特設サイトはコチラ●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!
80ページが試し読みできる特設サイトへ
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!』


●出版社特設サイト●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!②
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!② 』

●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●妹の代わりに嫁いだ私は……●
バナークリックORタップで目次ページ
私の白い結婚
『私の白い結婚』

●[四半期]推理(文芸)2位●
バナークリックORタップで目次ページ
悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~』

●現実世界の恋愛物語●
バナークリックORタップで目次ページ
せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~
『せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~ 』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。