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今後の方針

「もうそろそろ勇者の事とかも考えないとな......」


 雪はクラスの奴らは召喚されていない可能性が高いと考えているが実際には勇者は2つの国で召喚されていた。


「確か勇者を誰かが見に行ってるんだったな......名前は覚えてないが、王都って言ってた気がするからどこかの国の王都か......そもそも俺が住んでる場所はどこの国なんだ?」


 配下の誰かに聞けば分かるだろうがそんなことで呼び出していいのかどこか躊躇ってしまう。

 もし仮に雪がそこに落ちているゴミを拾って欲しいと言って呼び出したとしても喜んで頷いてくれる配下なのだが、雪からすればこいつはダメな魔王だなんて思われたら知り合いもいない異世界で生きていくのは困難な事なので躊躇ってしまっていた。


「その見に行っているやつが帰ってくるまでは色々と実験でもやっておくか......どんな魔法が使えるかとかは把握しているが自分の目で見る方が早い、そう考えると俺が街に潜入してからあのスケルトンを街に向かわせた方が良かったのか? ん〜、ここから歩いていく時間も入れて街に着いたと思う時間でなんとなく計算してもあのスケルトン死ぬの早かったよなぁ......ラルフが強いと言っていたがそれは1VS1で戦った時って事なのかもな......」


 雪は魔王城からあの街までスケルトンの足なら早くて10日はかかると思っていたがスケルトンは9日で街に着いていたのだ。スケルトンが冒険者と戦っていた時間は1時間半程度だが、雪がスケルトンが死んだ時に分かるように仕込んだ魔力が光魔法の攻撃で殺されたことにより、タイムラグが発生していた。そのため雪はスケルトンは街に着いてすぐに殺されたと思っていた。


「まぁ、スケルトンは使えないってのが分かっただけでも十分か、ラルフが言っていた生贄としてってのも気になるしな......勇者を見に行ったやつが帰ってくるまでは人間の死体を運び込み実験に使おう、そうなるとどこで人間を狩るかだな......流石にこの近くやあの街を狙ったら俺達がやりましたよって言ってるようなものだよな......」


 この世界全体を見れるような地図が無いかを今のところあまり絡みの少ないザック辺りに聞いてみるか。

 そう思い部屋を出た雪だったが当たり前かのようにそこにいる存在に声をかけられてしまう。


「ユキ様、何か御用でしょうか?」

(この前も思ったがヨミはずっと俺の部屋の前にいるのか? 普通に怖い......)

「いや、ちょっと聞きたいことがあってな、ザック辺りに聞いてみようかと思ってな」

「それは私ではだめなのですか?」

「い、いやそんなことは無い」

「でしたら私が答えましょう」

「この世界のことが知りたくてな......地図の様なものがあったりしないか?」

「少々お待ちください」


 一礼して歩いていくヨミ。

 そして安定して何故ヨミが部屋の前にいたのかは深く考えない雪であった。


「ユキ様、お持ち致しました」

「あぁ、助かる」


 ヨミが俺の部屋にある机の上に地図を広げる。


「本当はずっとユキ様の傍にいたいのですが......」

「行ってくれて構わない」

「申し訳ありません......その代わり夜のお誘いは何時でも空いていますので、では」


 一礼して部屋を出ていくヨミ。


「魔王城はイフミ帝国とヴァンス王国という所に挟まれているのか......勇者が召喚されたのがこの2国以外だったらいいんだが、近くにある国という理由からどっちかなんだろうなぁ......」


 実際には勇者はこの2国で召喚されており、雪にとっては最悪の展開だった。

 ただ勇者が2国で召喚されているなんてことは帝国の上層部のものしか知らない情報なので雪に予測するなんてことは不可能だった。


「実験用の人間を集めるのはこの2国はやめた方がいいか。正直な話こっちは魔王なんだからこっちが何もしなくたって相手は攻めてくるだろうが、その時に家族やら友人やらを殺してるのと殺してないのとじゃ多少は変わってくるだろう」


 そう呟き今度は魔王城からすこし離れた場所を見る。


「この、名前の載ってない小国とかいいな。でもなんで名前が乗ってないんだ? てか小国は全部名前乗ってないな。人間が作った地図じゃ無いとか? だとしても名前だけなら分かるはずだ......そもそもこの世界じゃ地図とか多分だけど貴重品だよな......やめておこう、これ以上考えない方がいい気がしてきた」


 地図を仕舞い地図があった場所が分からないのでヨミが居ないかだけ見て、明日にでもヨミに元あった場所に戻して貰おうと考えていた時だった。

 人間の時より五感が良くなっている影響で馬車の音が耳に入る。ここまで五感が良くなっているというのにヨミが部屋の前にいる時に全く気づかないことに寒気を覚えながらも馬車の音のする方を見てみることにしたのだった。

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