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アポカリプス〜君と迎える終末〜  作者: イタバサミ
第2章 『エデン』の目的
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『エデン』の真実

 ホログラムに映し出された構造図を見て、イヴが息を呑んだ。


  《エデン》の広大で完璧な仮想世界。病もなく、美しい街並みが広がるその世界を創り出すために演算処理を行っているのは、巨大なスーパーコンピューターではなかった。


 何百万もの『人間の脳』を繋ぎ合わせて作られた、巨大な『相互生体ネットワーク』だったのだ。



「そんな……! エデンそのものが、『人間の脳』で出来ているなんて……!」


 イヴは、あまりの出来事にその場に座り込んでしまった。


「そうか……そういうことだったのか……っ!」


 シオンは全身から血の気が引いていくのを感じ、激しい吐き気に襲われた。


「全員が高次元の存在になって、肉体と脳を捨ててしまったら、この《エデン》という世界そのものを維持・演算する『人間の脳』というコンピューターがなくなり、世界が崩壊してしまうんだ……!」


 だからこそ、エデン社は残酷なシステムを構築した。


 《エデン》という世界を維持し続けるための「労働力・演算リソースとしての脳(低次元に留めるべき人間)」と、真の高次元存在へ昇格させるべき「適性者」を選別する作業。


 それこそが、突然始まった「夜の導入」であり、「睡眠プログラム」であり、記憶を定期的に削り取って都合よく管理する「記憶の改ざん」の正体だったのだ。


 そして、画面の最下層にある特異点データベースに、シオンの顔写真と識別IDが赤く点滅していた。


『被験体シオン:6次元以上への昇格可能性を秘めた【高次元適性者(特異点)】として検出。最優先監視対象に指定』


「俺は……最初から、彼らに試されていたのか……」


 その時——データアーカイブ施設の天井から、けたたましい赤色灯と警告音が鳴り響いた。


『警告。機密領域への未承認アクセスを検知。特異点シオン、および伴走プログラム・イヴを即座に拘束・初期化プロトコルへ移行します』


 背後の重厚な防壁が爆破され、漆黒の装甲を纏った大型防衛プログラム『削除シーカー』たちがなだれ込んできた……

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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