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第八話 歪められた真実

僕達は島に帰還し、学園長室に向かった

バタン

司希「失礼します、学園長」

学園長はこちらに向き直り

学園長「あぁ、君達か」

学園長「座っていいぞ」

僕達はそう言われ、向かいのソファーに座った

学園長「さて、君達は私に何か聞きたい事があるんじゃないのかい?」

司希「.....では、学園長単刀直入に聞かせていただきます」

兄さんは一拍おき学園長に質問した

司希「学園長はあの暴走した能力者に何か関わっているんですか?」

学園長「....結論から言うとだな」

学園長「暴走体は知らん」

司希「暴走体<は>とはどういう事ですか?」

司希「他に何か知ってる事があるんですか?」

学園長「そうだね、じゃあ君達には全てを伝える事にするよ」

学園長はぐるりと僕らを見渡し話し始めた

学園長「みんなは僕がなぜ学園長なのか不思議に思わなかったかい?」

学園長「能力至上主義の学園長をやっているのだからそれこそ最強格の能力を持っているんじゃないか、普通はそう思うだろう」

学園長「だが、私は能力を発動する所を君達に一度たりとも見せた事がない」

学園長「まぁ、当たり前なんだがな」

学園長「だって使えないんだからな」

司希「....つまり、学園長は無能力者なんですか?」

学園長「あぁ、何も持ち得てないただの一般人さ」

学園長「ただ、そんなただの一般人が学園長なんかになれるわけがない」

学園長「私が学園長の座につけた理由」

学園長「それは...」

学園長「私が能力の第一発見者だからだ」

学園長「君達は知っているか分からないが」

学園長「この世界は元から能力があった訳じゃない」

学園長「元々この世界は魔王に支配されていたんだ」

学園長「そしてその魔王に立ち向かった一人の人間がいたんだ」

学園長「人々はその人を<勇者>と呼んだ」

零「.......」

学園長「たがしかし、勇者は魔王との最終決戦で魔王に敗れ勇者はこの世界から去った」

学園長「また魔王の支配が始まるのだと人々はそう思った」

学園長「しかし....そうはならなかった」

司希「能力が...出てきたから....」

学園長「あぁ、その通りだ」

学園長「魔王も能力には勝てないと踏んだのか」

学園長「能力至上主義の世界になってから魔王は一度もこの世界に姿を表していない」

学園長「ちょうど君達が生まれてきたぐらいの時、能力はこの世界に産み落とされた」

学園長「私の本業は学校の先生ではないんだ」

学園長「私の本業は科学者でね」

学園長「ある日を堺にこの世界のエネルギーはとても大きなものに変わった」

学園長「私はそのエネルギーの元を研究し続けた」

学園長「その結果、私は<能力>というものを見つけた」

学園長「私は能力の第一発見者であり、能力の一番の理解者」

学園長「能力至上主義の学園の学園長を任せるにはぴったりの存在だった」

学園長「だから私は政府に任命されこの学園の学園長をしているというわけだ」

司希「なるほど...」

司希「で、あの暴走体と何が関係しているんですか?」

学園長「私が時々学園を留守にする事があるだろう?」

司希「ええ」

学園長「私はいまだに能力の解析をしていてね」

学園長「本島の方に戻って研究所で調べ物をしている」

学園長「君達に向かわせた廃ビルも私の研究所の一つだ」

司希「では、やはり学園長が...」

学園長「いや、そこは勘違いしないでほしい」

学園長「私がしているのはあくまで能力の解析」

学園長「私の実験データを悪用し誰かが人工的に能力を作ろうとしている、という事なんだろうな」

学園長「つまり能力のデータは私、暴走体を作ったのは分からない」

学園長「それが今回の全てだ」

学園長「......」

学園長「だが.....」

学園長「私の研究データを扱える人間なんて限られている」

学園長は不気味に笑い

学園長「....さて、一体誰がやったんだろうな?」

司希「.......」

学園長「まぁ、これからの話はお前らには関係のない話だ」

学園長「これから先はお前達が踏み込んでいい領域じゃない」

学園長「お前達は任務で疲れただろう」

学園長「今日は寮に戻ってしっかり休みなさい」

司希「.....はい」

そう言って兄さんは踵を返し、学園長室を後にした

それに続き僕達も学園長室から出るのだった


寮に戻っている途中

司希「あの男、不気味だな」

迅「そうかな?僕達にも納得するような説明してくれたし本当なんじゃない??」

司希「あまりにも引っかかる所が多すぎる」

司希「ただ....」

司希「黒だと決めつけるには情報も出揃ってない」

司希「そうなると動きようもない....」

司希「今は何もできない、か」

そんな会話をし

各自寮に戻るのだった


プレデターが出て行った後、部屋に一人残っていた私は....

学園長「さて....」

学園長「次はもう少し調整をしなければな」

と、一人そう呟くのだった


第八話 終了

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