第二十話 淘汰される弱者
学園長「第一試合、開始!」
その瞬間
闘技場に二人の生徒が上がった
(Eクラス 相澤)
VS
(Fクラス 田島)
会場は二つに空気が分かれていた
退学を恐れ誰も声を出せない下位ランク
ランクしかかかっていない上位ランク
そこには圧倒的なまでの差があった
学園長「はじめ!」
開始と同時に田島が地面を蹴った
能力による身体強化
田島「うおおおおお!!!」
一直線に相澤に突っ込む
しかし....
相澤「強かったのはKINGだけか?」
相澤は片手を前に出し
手を銃のような形にし、一言
相澤「バン」
その瞬間
相澤の指先からエネルギー砲のようなものが射出され
ドゴオオオン!!!
そんな轟音をたて田島の体は吹き飛ばされた
だが
田島「まだだ....」
退学がかかっているからか田島もそう簡単には倒れなかった
相澤「しつこいなっ!」
再びエネルギー砲
田島は能力なのか何度も何度も立ち上がり続けた
しかし...
相澤「終わりだな」
EランクとFランクの差は埋められなかった
相澤が指先を前へと突き出し
相澤「バン」
この試合1番大きなエネルギー砲が射出され
田島に直撃した
ドオオオオオン!
煙が舞う
煙が晴れた時
そこには倒れた田島と堂々と立つ相澤がいた
学園長「戦闘不能により相澤の勝利」
学園長「よって...」
学園長「田島を退学処分とする」
会場が凍りついた
田島「や...やめっ!!」
田島の抵抗も虚しく
教師陣は田島を連行して行った
先程まで笑っていた上位ランクのやつらも
この光景には流石に顔を引き攣らせていた
しかし学園長はこちらなんてお構いなしに続けた
学園長「第二試合目」
巨大モニターが映り変わる
(Eクラス 笠原)
VS
(Dクラス 霧島)
学園長「はじめ!」
学園長の宣言と共に試合は開始された
しかし....
試合は目も当てられないほど一方的だった
霧島は雷を纏い笠原を圧倒した
雷の速度で動き回り
笠原が能力を使う隙すら与えずに笠原の懐に潜りこんだ
そして...
霧島「終わり」
霧島がそう呟くと
バチィッ!!
笠原の体に電撃が走った
笠原は白目を剥き、倒れ
そのまま起き上がる事はなかった
ランクを一つあげたEクラス
しかし....
Dクラスには足元にも及ばない
その現実を突き付けられるのだった
学園長「第三試合」
巨大モニターが切り替わる
(Dクラス 高城)
VS
(Eクラス神谷零)
零「.....僕、か」
僕は静かに闘技場に向かった
どこからか
「神谷ならあるんじゃね?」やら「いやDランクは厳しいだろ....」といった声がちらほらと聞こえてきた
対戦相手の高城は細身の男だった
高城「無能力者ねぇ...」
高城は笑った
高城「運だけでここまでこれたみたいだが....」
高城「Dランクはそんなに甘い世界じゃねーぞ?」
学園長「開始!」
その瞬間
高城の姿が消えた
次の瞬間には
零「がっ!」
僕は後ろから蹴りをくらいよろけていた
しかし高城の攻撃はそれだけに留まらず
前に回り込み顔面を殴られ、上空に飛び上がり蹴りを喰らったりした
高城の動きに追いつけず僕は一方的に殴られ続けていた
零「はぁ...はぁ...はぁ...」
僕は地面に蹲り、口からはとめどなく血を吐き続けていた
高城はそんな僕を見下ろし
ゆっくりと僕に近づいてきた
高城「今意識を落としてやる」
高城「安心しろ、何も退学になるわけじゃないんだからな」
高城はそう言って足を振り上げた
その光景を見た僕は...
零「くっ!」
次の瞬間....
高城「あ?」
世界は真っ白に染め上げられた
零「はぁ...」
零「ピンチに陥るとどうしても使っちまう」
零「悪い癖だな」
高城「てめぇ、何言って!」
高城「第一お前は無能力者じゃなかったのかよ!?」
零「あ?」
零「あぁ、そうか一応戦闘中だったな」
俺は手に力を込めた
白い粒子が俺の手に集まる
それはやがて形となり俺の代名詞とも言える武器を形造った
俺はそれをこの世に顕現させ
零「俺はいつになったらこんなもんに頼らなくてよくなるんだろうな」
勇者の剣を静かに握りしめた
高城「何をしようが所詮無能力者、俺に勝てるわけがねえ!」
俺は高城に向き直り
零「御影は死ぬ可能性が高かったからできなかったが...」
零「お前には勇者の剣本来の使い方を見せてやるよ」
零「頑丈な事に期待してるぜ」
そして次の瞬間....
一閃
気づけば俺は高城の腹部をその剣で貫いていた
零「ま...」
零「死んだらその程度だったって事だ」
白が弾ける
そして...
零「........あ」
僕が目を開けるとそこには
腹部から血を流し倒れる高城
湧き上がる観客
そして
面白そうにこちらを見つめてくる学園長がいた
学園長「......戦闘不能」
学園長「Eクラス神谷零の勝利とし」
学園長「高城をEクラスに降格」
学園長「神谷零を...」
学園長「Dクラスとする」
第二十話 終了




