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教える必要があるのか?

……暑い!

 


 ……既に、あの声の出処は感知している。


 ユリナ達を待たせる訳にはいかないから、森の中を文字通り疾風の速さで駆ける。


「……此処か」


 到着すると、目の前に光の玉が突然出現し数秒で人型になり、貴族風の衣装を着た短髪の優顔の男性が現れた。


「急な申し出に対して、来てくれた事に感謝する」

「待たせている仲間達が居るんだ。 本題を」

「分かった。 用件は、鬼神である貴方に討伐して欲しい神がいる」


 ……ユーリ姉ちゃん、聞いてないけど?


『まるで聞いていたかの様に、ライカ達が真っ直ぐ行くから伝えそびれちゃった』


 ……ユーリ姉ちゃん?


『ごめんね。 次回からは、きちんと教えるから』


 ……まったく。


「どんな神だ?」

「討伐してくれるか」

「聞いてからだ」

「……そうか。 討伐して欲しい神だが、人族をゴミとしか思っていない」


 本当か、ユーリ姉ちゃん。


『本当よ。 邪神・悪神ランキングで、下位だけどランクインしている神よ』


 ……俺が倒しても良いのか?


『勿論よ!』


 ……分かった。


『頑張ってね』


 ああ!


上位・・転生神ユリディア様の許可を得たみたいで良かった」

「……聞こえていたのか?」

「済まない。 普通に聞こえていた」


 ……ユーリ姉ちゃん?


『その神なら大丈夫よ。 神界でも口が堅い事で有名な男神だから』


 ……まあ、それなら良いか。


「秘密にしてくれ」

「分かった。 それで、報酬は何を望む?」

「……そうだな。 仲間のユリナ・リン・ランに、毒と精神操作の耐性を『中』に上げて欲しい。 出来れば、それに加えて麻痺と混乱の耐性を『小』に上げて欲しい」

「……その程度で良いのか?」

「それで充分だ」

「……交渉成立だ」


 これで、ユリナ達の生存率が上がったぞ!


「それで、討伐対象の神は何処だ?」

「この奥100m先に洞窟がある。 その最深部だ」

「ダンジョンか?」

「いいや。 普通の洞窟で、最深部に祭壇がある。

 その祭壇に設置されている赤い紐を切れば封印されている神が現れる」

「分かった。 注意事項は?」

「洞窟を破壊すると、その上で群生している薬草がダメになるぞ」


 ……まさか?


「もしかして、この山でしか採れない薬草か?」

「そうだ。 王族が管理している薬草だ」

「知っていたのか?」

「当然だ。 私が王族に持ちかけたのだからな」

「どういう事だ?」

「実は……」


 先ず、封印されている「神」は、人族の悪感情をエネルギーにするタイプだ。

 だから、結果として人族が大量に来ると、それで封印されている「神」が復活してしまう。

 そこで、当時の王族に話を持ち掛けて、現在に至る訳だ。


「それでか」

「そういう事だ」


 それなら……


「何故、俺に頼む?」

「私自身、封印に神霊力を使い過ぎた。

 もう、討伐する為の力が残っていない」


 ……諸事情ってやつか。


「済まない」

「気にするな。 じゃあ、行くわ」

「頼む」


 俺は奥に進むと洞窟があり、中へと入って最深部に到着した。


「本当にダンジョンじゃなかったな。 ……アレか」


 俺は祭壇を見つけ、赤い紐を視る。


「確かに神霊力を感じるし、封印に使っているみたいだな」


 俺は「倉庫」から武具を取り出して装備する。


「……さて、始めるか。 ふっ!」


 俺は赤い紐を切ると、何処かの「とある魔術」のアイキャッチで流れるガラスが砕ける音が洞窟内に響いた。


「……ふははは! 遂に出れたぞ!」

「出たな! ……えっと、まあ、消える奴の名前なんか別にいいか」


 そういえば、名前を聞いていなかったな。


「……誰だ?」

「消える奴に教えても、無意味だ」

「……そうだな。 ゴミにしては良い事を言った。 

 確かに、消えるゴミに名前を尋ねるのは無意味だ」

「……始めるか」

「何を?」

「目の前のゴミ掃除」

「……ゴミが! 際限無き苦痛を味合わえ!」


 この言葉が、開始のゴングとなった。


「……ゴミにしては、やるではないか!」

「まあな」


 軽く流しながら俺は、奴の力を確かめている。

 下位とはいえ、邪神・悪神ランキングに載る様な神だからな。


「……いいぞ! どんどん上げていくぞ。

 ゴミが付いて来れるかな?」


 当然、俺は余裕で付いて行き、奴も徐々に上げ続けて行くが、即座に対応する。


「……貴様!? 何者だ!」

「教える必要があるのか?」

「ゴミがー!」


 奴が、怒りで神霊力を解放しようとした。


「……ヤバっ」


 先程からの完全な「舐めプ」から、今直ぐに出せる全力で奴に向かって駆け、俺の距離になると居合で奴の首を斬り、奴の身体に対して刀の乱舞をお見舞いし、光が煌めく。


 ……チン!


「……な!?」


 奴は驚愕の声を出すが、その声のみで灰となり俺に吸収される。


「……ふぅ」


 ユーリ姉ちゃん、この祭壇は破壊してもいいのか?


『破壊しても大丈夫だよ~』


 分かった。


 俺は、手の平を祭壇に向けて神霊力を放ち祭壇を粉砕させると、指先から火を放ち燃やして消滅させた。


「戻るか」


 洞窟から出ると男神が待っていた。


「感謝する」

「気にするな。 こっちは、約束を守って貰えば充分だしな」

「……今、耐性を上げる加護を与えた」

「ありがとう。 じゃあ戻るな」

「済まないな」

「……そう言えば、名前は?」

「私の名前はバデラスだ。 権能は封印系で……」

「それ以上、言わなくてもいいよ」

「そうか」

「ああ。 じゃあな」


 俺は装備を戻すと、ユリナ達の所に向かった。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


ストックが溜まらない~!


因みに、舐めプ中の戦闘力は300ぐらいで、あの瞬間だけ10000超えです。

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