表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人の王子と皇子にキスさせて  作者: 坂下プリン
PR
10/24

【9話】辛い思い

今日は家にまっすぐ帰りたくなくて、星が綺麗に見えるマンションの屋上に来た。

あの時、あたしが神谷に言わなければこんなことにならなかったのに。

余計なこと言っちゃたなー。神谷と文化祭で仲良くなれるかもなんて思ってたのに、そう思ってたのあたしだけだったんだなー。

それは考えれば考えるほど涙は止まらなかった。

『ピロンピロロロンピロンピロロロン』

電話かよ。こんな時に。

「はい。」

「やっぱり泣いてんのか」

この声は

「紗英。。。」

「聞いたよー。様子おかしいって、瑠璃香から。」

こんな時にいつも助けてくれるのは紗英。

「何あったの?」

「紗英ーーーーーー」

「あたしはあんたの母ちゃんかい。」

笑いながらも優しい声で、安心してもっと私は泣きわめいた。

それから少しして今日の打ち上げのことを全部話した。

「それはさー。神谷が大人げないねー。自分がLINEしてないから、それを急に感じたんじゃない?でもあんたは頑張ってるからなんも悪くないよ。」

「そんで振られてもないのに振られた気分で。。。。」

「そっかそっかー。ごめんね今日行けなくて。でもさ、こんなことで里見を諦めちゃダメだよ?絶対後悔すっから。」

そうだよなぁ。諦めるのは早いよなぁ。もう少し頑張ろうかなぁ。

「ダイジョーブダイジョーブ!明日になったら、里見ともいつもどーりに話せるって!」

「うん…。ありがとう、バイト中でしょ?」

「良いんだよ。抜け出してっから。」

そう言って紗英は私の気がすむまでずーっと電話を切らないでくれた。


そして次の日の朝。

私はギリギリまで家を出ないで机の上で顔をうずくめていた。

「あんた!良い加減にしなさいよ?あんた受験生なんだからね?」

お母さんが遂に私の部屋に入って来た。

「具合悪い」

私はそう机に伏せたまま答えた。

「もう知らないからね、あたしもう仕事行くから。ちゃんと学校行きなさいよ!」

行きたくないんです。引きこもりになりたいです。不登校です。。。

はー、とりあえず学校行くか。お母さんうるさいし。

そうして嫌々ながらも支度をして自転車を漕いだ。

下駄箱の前、やはり行きたくない気持ちが勝る。

下駄箱を開けかけた手を止め、帰ろうとした瞬間誰かのぶつかった。

やべぇ、サボりを目撃されちまう。そう思った私は下向いたままボソッと「すいません」と言った。すると頭の上から声がする。

「いてぇーーよ!!お前ほんっと俺と当たるよなー。しかも下向てさ、具合でも悪いのか?」

その男子生徒はそう言ってしゃがみ下から私の顔を見上げた。

その瞬間時間が止まったと思った。なぜならその男子生徒は、里見くんだったから。

「さっ里見くん!!」

「えー当たっといて気づかなかったのかよ。」

「ごっごめん。」

いや昨日の今日ですから。テンションダダ下がりですから。いちいち誰とか気にする余裕なんてないです。

「里見くん、遅刻だよ?」

「いや、お前もな?しかも、帰ろうとしたな?」

「具合悪いからね。」

「何で?バカは風邪ひかないは嘘なんだなー」

「里見くんに言われたくないよ!!」

「はいはいそーだな。ほら、行くぞ」

そう言って里見くんは私の手を握ろうとした。

「なに、やめてよ。」

私はその手をとっさに振りほどいた。

「いや、具合悪いって言うから、ほけんし」

「そーゆう中途半端に…」

「え?」

「何に対しても中途半端なんだから。里見くんはねぇ、だらしないの。私だらしない人嫌い。大っ嫌いだもん。」

泣きそうになりながら、走った。

元々仲良く話してくれるってだけで好きになったんだもん。どうやら女にだらしなそうだし、すぐ他人にLINEは見せちゃうし。

そんな男こっちから願い下げだもん。

そう思いながら階段を走って上がり屋上で1人たそがれた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ