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砂漠の織り手  作者: 葉月秋子


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 ばば様、まーだかなー。


「巫女の集会所」の前の、駒つなぎ場の踏み石に腰かけ、ミーアは待っている。


 頭を上げて、卑屈にならずに。

 遠くで何かささやいてる女性の集団は無視だ。

 私は、「磐座のばば様」のお手伝いに来てるんだから。


 しかし、しばらくすると集会所の戸口にかかっている垂れ幕に、眼が釘付けになる。

 風に揺れる薄手の生地に施された見事な刺繍。

 デフォルメされたトーテムのいろいろな動植物が絡まり合って、まるで踊っているよう。

 生態をよく知る者の適格な表現。大胆な色使い。


 木造の柱にも横木にも、精緻な彫刻が施されている。


 凄いなぁ。

 上手だなぁ。


 私もあんなのが、つくりたいなぁ。


 大きな樹の横に立つ熊。その後ろでは狐が跳ねて、花綱と小鳥が全体を結んで・・・




 夢中になって意匠を追うミーアは、誰かが話しかけてきているのに気が付かなかった。


 いきなり、どん、と後ろから肩を小突かれる。



「俺を無視するのかおいっ!

 ここはお前なんかが来て良いところじゃない!

 さっさと立ち去れ!」




 

 


 

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