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砂漠の織り手  作者: 葉月秋子


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2-14

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 まだ陽が高く昇らぬうちに山を出て、朝の喧騒の集落に入っていく。

 

 集落のはずれに住んでいたミーアは、巫女たちや戦士たちが住む、集落の中央部に入るのは、初めて。


 ひときわ大きな木造の族長の館と、その前の広場を中心に、平屋や天幕、倉庫などが立ち並ぶ。

 暑気をさけ風を通すために,家々の扉は開け放たれ、各家のトーテムを主題にした、あざやかな仕切り布がそよいでいる。


 狼、狐、熊に鷹。

 獅子に羚羊、蜥蜴に雲雀。


 刺繍や織りで表された見事な意匠に、ミーアの足が止まりそうになる。


 そして、叔母との暮らしが、どれほど貧しいものだったか、知るのだった。




 忙しく立ち働く女たちは、『磐座の老師』に丁寧に頭を下げ。

 そしていぶかしげにミーアを見て、誰だかわかると、すっ、と眼をそらす。


 そしてひそひそと、ささやき合うのだ。


「・・・銀髪の・・・」


「あの襲撃の・・・」


「混ざりものの・・・」


と。

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