第14話 南北危機
1967年5月23日、日本民主共和国軍が日本国の名古屋・日本国側日本海に同時に侵入した。佐野総理と伊地知防衛庁長官は海空自衛隊に対領空侵犯措置と海上警備行動を発令した。
佐野総理の発令した対領空侵犯措置というのは日本国の領空を侵犯の恐れのある航空機もしくは領空侵犯した外国の航空機に対して航空自衛隊の戦闘機による緊急発進させ対応しつつ、領空からの退去を警告したりするが応じなかった場合または民間に危害が及ぶ可能性がある場合撃墜が可能であると自衛隊法にて定められている。今回の事例では武器を積んだ戦闘機であるため警戒が必要である。
一方の海上警備行動というのは強力な武器を所持していると見られる艦船・不審船が出現した場合海上保安庁の対応能力を越えていると判断された場合、防衛庁長官及び防衛大臣の命令により海上自衛隊に発令されるものである。今回の場合、ミサイルを兼ね備えている駆逐艦であるため最大級の警戒が必要である。
「日本国政府は日本民主共和国軍による行動は決して受け入れられないものであります。これより最大級の警戒を行うため海上自衛隊・航空自衛隊に対して対領空侵犯措置と海上警備行動を発令いたします」
対領空侵犯措置命令と海上警備行動発令後、愛知県の航空自衛隊小牧基地や滋賀の大津基地、鳥取の美保基地では航空自衛隊の戦闘機・F104Jがスクランブル発進した。また、海上自衛隊は舞鶴の第2護衛隊群第10護衛隊の「DD-107 むらさめ」「DD-108 ゆうだち」「DD-109 はるさめ」、第3護衛隊群と呉の第2護衛隊群第11護衛隊の「DD-100 たかなみ」「DD-111 おおなみ」、第3護衛隊群第7護衛隊の「DE-201 あけぼの」が出動した。
5月23日14:23 能登半島沖 護衛艦「むらさめ」作戦司令室
護衛艦「むらさめ」は「ゆうだち」「はるさめ」と共に日本民主共和国の侵入した駆逐艦と交信を開始した。
「こちら日本国海上自衛隊護衛艦「むらさめ」。日本民主共和国海軍に警告する。貴艦らは我が国の領海を侵犯している。速やかに退去すべし。繰り返す。我が国の領海を侵犯している。速やかに退去せよ。警告に応じない場合、我々は貴艦らに航行停止を要請する」
侵入した日本民主共和国の海軍の駆逐艦は6隻。対する海上自衛隊の護衛艦は3隻。力負けしてしまうが武器の性能は彼らより上である。すると返答が帰ってきた。
『こちら日本民主共和国海軍の第4駆逐艦隊駆逐艦「遠江』。貴艦らの要請は受け入れらない。我々は航海の自由を目的としている。貴艦らがそれ相応の対応を取るならば我々は断固たる行動を行う」
「むらさめ」から発せられた日本民主共和国への要請は拒否された。司令官の岡田は武力衝突回避のため平和的解決を模索した。すると、日本民主共和国の駆逐艦からミサイルが発射された。
「日本民主共和国駆逐艦「都海」よりミサイル発射を確認!予想される着弾予想は本艦です!」
何と相手側から一方的にミサイルを発射された。
「待て!まだ武器は使用するな!これは威嚇だ!」
ミサイルが「むらさめ」に接近するなか岡田司令は冷静に事を進めた。駆逐艦から放たれたミサイルは岡田の予想が的中し「むらさめ」には着弾せず近くに落下した。
「やはりこれは威嚇か・・・相手は本格的に事を構えようとしようっていうのか!」
これらの件は今後日本国政府に伝えられる。第二次南北戦争がここに始まろうとしているのか否か。今後の両者の動きに注目である。
同日 15:12 南北国境線上空付近~小牧基地空域
航空自衛隊戦闘機・F104Jが日本民主共和国空軍・mig21を7機捕捉した。F104Jは8機でスクランブル発進を行った。編隊長の長林は領空侵犯を行うmigに警告を発した。
「我々は日本国航空自衛隊F104Jの長林。貴機らは我が国の領空を不当に侵犯している。速やかに領空から退去するか中部国際空港及び小牧基地に離陸せよ。我々の応答に応じない場合撃墜の手段もある」
『こちら日本民主共和国空軍mig21の淺見。我々は貴機らの対応は好戦的のように伺える。貴機らがそれなりの対応を取るならば我々は戦闘という手段を選ばなければならない』
海でも空でも同じような反応を彼らは示した。これらの件は首相官邸に伝えられるが佐野総理は南北戦争を再開するのかそれとも平和的解決の手段を選ぶのか見物である。
次回、8月4日投稿予定




