38話 深夜会議
読んで頂き、ありがとうございます。
初めて、両親、お手伝いさん視点での話を書いて見ました。
特にネタバレ等は有りません。
その夜、ストールダート家では豪勢な鹿料理が振る舞われた。
ステラおばさんとアンジュのお手伝いコンビの腕によりをかけた料理の数々。
「がはははは!旨いな母さん。」
「ええ、美味しいわね。レイトンが獲ってきてくれたお陰ね。」
「母様、ビビも一緒だよ。」
「そうだったわね。お友達もしっかり立てて、偉いわねレイトン。」
「レイ君がすごいのは前から~」とマナ。
「お母様、知らなかったのぉー」とミナ。
賑やかに夕食は進むのだった。
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その日の夜更け。
リビングには大人達の姿があった。
「それで、あの子達が鹿2頭とゴブリン5体を狩ってきたのは本当なのか?」
疑い気味の父。
「ええ、本当でございます。旦那様。
ゴブリンは既に処理しておきましたが、魔石はここに。」
魔石5個を机の上に出すステラおばさん。
「レイトン様は赤子の時から異様に落ち着きがあり子供らしくは無かったのですが、洗礼式の後からはまた、変わったように思われます。」
アンジュの発言に同意する母リンナとステラおばさん。
アンジュは続ける。
「洗礼式の後は、虫取り、花の採取と子供らしい行動でした。
ただ、その後の小山の滑り台?は驚きました。大きさもそうですが、固さや出来上がった速度、後はトンネル付きだったのも。
発想は子供なのかも知れませんが、行動力は大人でも難しいくらいですね。」
うんうん頷く父母達。
「小山で驚かされた、と思いきや穴堀に目覚められ、その後はお人形遊び(ゴーレム)ですからね。
レイトン様の行動は飽きが来ませんです。」
アンジュの発言に同意し、続く父。
「だが流石に今日は驚いた。子供二人でゴブリン5体等、普通は倒せないのでは無いかな?」
「そうですわね。マナとミナに聞きました所、ビビちゃんは獣化が出来るとの事でしたわ。
ビビちゃんの獣化とあのゴーレムなら、とも思いますが、レイトンはどうなのでしょうね?」
父母ですら、内緒、秘密、色々出来る見たい、とはぐらかされてしまったレイトンのスキル。
父母とお手伝いさんの会議は、レイトンについては好きにさせておこう、と決着した。
ストールダート家は長男のオウカが跡継ぎになるだろうし、何かあっても双子がいる。
将来は家を出るだろうレイトンの自主性を育てる方向で決着が着いた。
父は渋い顔で呟く。
「だが、ゴブリンは…」
「あなた、ゴブリンがどうかなさったの?」
妻の問い掛けに答える。
「いや、これは領主の仕事だな。
明日は朝一で冒険者ギルドに行ってくる。
家の事は頼むぞ。」
レイトンが夢の中にいる頃、親達の苦労は続くのであった。




