プロローグなのよ~
よろしくお願いします。
誤字脱字ございましたら指摘いただけるとありがたいです。
チリリーン
「いらっしゃいませ。隠れ家リリアのアトリエへようこそ。本日は何をお求めですか?……あっ初めてのお客様ですよね。当店はあらゆる素材を扱い、あらゆる加工をいたしております。その分お値段の方は高くなりますが必ずや貴方の冒険の役に立つものになると自負いたしております。そして当店で買い物をされた場合、こちらの《契約書》にサインを頂かなければなりませんので良くお読みになった上で当店を贔屓にしていただけると幸いです」
《契約書》
①私~はリリアのアトリエで買ったものについての情報を拡散しないことを誓います。
②リリアのアトリエの不利になる行動はいたしません。
③リリア本人と・もしくは店舗内で騒ぎを起こした場合どうなっても文句を言いません。
以上3点のいずれかを守られなかった場合、自分の身を持って罰を受けることを誓います。
私の名前は蔵咲理亜といいます。現在の私は周りにはなんにもない状態です。文字どおり地面すらないのです。
「こ、ここはどこ? だ、だれかいませんかぁ?」
声を張り上げながら私は歩いた。地面がないけど歩けてるんです。
「理亜よ、聞こえておるかの?」
「えっ?この声もしかして去年死んだおじいちゃん?どこにいるの?」
「久しいの。理亜よ。とりあえず落ち着きなさい」
「うぅ……落ち着けって言われても……」
そんな事を言いながらも聞き知った声に安心した私は、なんとか鼓動を抑えることができた。
「落ち着いたようじゃの。まずは理亜よ。初めに伝えねばならんことがある。理亜はつい先ほど学校帰りに高速道路の高架下を自転車で通行中、上の高速道路で事故を起こし、墜落してきたトラックの下敷きになり死亡したのじゃ」
「えぇ!?じょ、冗談よね……おじいちゃん……私まだ15歳なんだよ?彼氏もいないし、昨日ネット通販で購入した生産・育成ゲームもプレイしてないんだよっ?こんなのじゃ死んでも死に切れないよぉ!」
「……理亜よ。お主が真っ先に心配することはそんなのことなのかの……」
理亜が自身が死んだことよりも、ゲームやいたこともない彼氏の存在を気にしたことについて呆れながら注意する理亜のおじいちゃん。
「ゴッホン。それでじゃな。理亜よ。神の監督不行き届きということで本来死ぬはずではなかった理亜が死んだことで天界は大忙しという訳じゃ。直接これぬ神に変わり、その下っ端であり理亜と生前つながりのあったワシがこうしてきたわけなのじゃが……」
「もしかしてよくある転生とか転移させてくれるのかなっ?!?」
「その通りじゃ。理亜は希望する転生先はあるかの?転移でも構わんぞ?」
「じゃあおじいちゃん。小さい頃からやり直すとか超イヤだから転移でお願い!チートもつけてくれるんだよね?」
「チート?なんじゃそれは?」
「なんじゃ?っておじいちゃん。異世界転移とか転生するなら絶対つけてくれないとダメだよ~!行った先ですぐに私が死んでもいいって言うの?」
「ぐぬぅ!ちょっと待っておれ。神様に聞いてみるでのぅ……(全く我が孫ながら図々しく育ちおってからに将来は悪女じゃな……じゃが可愛いから許す!)」
声だけだがおじいちゃんは神様と連絡を取ってくれているらしく長々と話が続いている。
「それにしても私死んじゃったのかぁ。広美とか悲しんでるかな……」
理亜は生前の友人である真坂広美のことを思い返していた。
「死んじゃったからどうしようもないとはいえ、最後に昨日横取りしたクレープについて謝りたかったなぁ……」
理亜はなんとも下らない事を後悔していると神様と話が終わったおじいちゃんに声をかけられた。
「待たせたの。神様と相談した結果、これらのチート?とかいうスキルを修得できるように許可を取ったぞぃ」
そういいながらおじいちゃん(姿は見えないが)理亜が転移時に習得できるスキルを表示した。
「おぉ~?これは凄いチートスキルだね!おじいちゃんホントにこんなに貰って良いの?」
「うむ、無論じゃ!理亜の言っておったゲームとやらから過去にプレイした理亜の好みそうなスキルを選んだのじゃがどうじゃろうか? (可愛い孫のためじゃし、ワシの天界従属期間延長を引き換えに理亜に与えるチート?とやらをパワーアップしてもらったのじゃからな)」
「うん!サイッコウだよ。おじいちゃんに実体があったらキスしちゃってるくらい嬉しいよ!」
「そうじゃろうそうじゃろう(ぐぬぅ、今ほど実体がほしいと思ったことはないわぃ)」
理亜はおじいちゃんから提示されたスキルを見ながら、その使い道を考えている。
「さて、理亜よ。名残惜しいが、お別れの時間じゃ。あちらに行くとワシとは話ができなくなってしまうが、達者でな?」
「……おじいちゃん、ありがとう。声が聞けて嬉しかったよ」
「ワシもじゃよ。こうしてまた孫と会話ができたことを神様に感謝しておる」
おじいちゃんの言葉を最後に理亜の体は光に包まれ転移する世界へ移動したのだった。




