約束と旅立ち
食事後3人を部屋に呼んだ
『ここがヒロ様の泊まっている部屋なのね ベッドにヒロ様の臭いが』
シーツも枕も新しく換えているから俺の臭いなんてないのにトレイシーは元気だな
「とりあえず、落ち着いて聞いて欲しい 明日俺は街を出るよ 最初はゴブリンに襲われていたレナを助けて ここまで案内してもらった事がはじまりで 目の前で攫われたレナを助けに領主の屋敷に行ったら君たちを助けることができた 俺を慕ってくれてうれしいよ それに俺は女神の導きで旅をしているからねいつまでもここにいれないんだ」
3人は泣きそうな顔をして真剣に話を聞いてくれた。
「そうだな 全員Cランクになれれば俺に会いに来ていいよ、ここの宿は6大国全てに店舗があるから情報も入るし ギルドマスターも君たちにはいろいろ援助してくれるて話をしたから Cランクになる頃にはどこかで土地を作って王国と教会を敵に回して忙しいと思うけど それでもいいなら約束して欲しいな」
『私は決めたわ ヒロ様の曲を作りたいから次に会った時にはいろんな話を聞かせて欲しい この街で私たちを助けてくれた曲は考えているし それに従獣亭で吟遊活動してもいいて許可も貰ったから 私 目標ができたから頑張れる』
ミランダの決心は確かに聞いた最後に泣き崩れたけど
『そうね ミランダに先を越されちゃったけど アタシもCランクに上がってヒロに会いに行くわ いつまでも妹扱いしないでね』
レナを妹のように扱ってたのバレた?ポーさん辺りかな
『ヒロ様は私を捨てないでくださるのね 私の身も心もあなた様のものです。だから次に会った時には専属メイドでもいいので一生お傍に居させてください。』
トレイシーらしいけど最低でも専属メイドは譲らないんだ。
「君たちの覚悟と俺に対する思いも聞いたよ 俺からのプレゼントを受け取って欲しい」
アイテムボックスからそれぞれに渡す武器や物を取り出した
「まずレナ 先に短槍渡しているから 普段使い用のミスリルでできた槍 魔力は身体を流れている血にも魔力がある、魔力をコントロールするイメージのヒントになるはずだよ がんばれよ妹」
イメージが苦手なレナにはいいヒントだろうな
「ミランダ ごめんな普通の弓で あと矢が100本とこの竪琴 ミランダにも魔力はあるよ 魔力の使い方はレナに聞くといいよ それに曲とか作詞は想像して作るだろ そういうイメージが魔法には重要なんだ 火と雷の適正が高いから覚えておいてね 」
ミランダの作る曲はこれからの楽しみだな 今後の成長も身体の方じゃないからな
「トレイシー 銀製の剣とマジックアイテムの盾 この盾頑丈で壊れないから トレイシーからの愛はうれしいよ まだ旅の途中なんだ トレイシーは土の適正しかないけど 極めれば自分も仲間も守れる 俺がピンチの時はトレイシーが守ってくれるよね。トレイシーは俺より年上だし綺麗でスタイルもいいけど俺は大人の魅力がある女性が好きだよ」
トレイシーには落ち着きさえあれば抱きたくなるようないい女なんだけど
3人はこれから拠点にする宿へ帰った行き、俺はポーさん クロとこの街での最後の夜を過ごした。
出発の朝 食堂で朝食を摂り終え 女将に今日街を出ることを告げ お礼をした ダンバからは餞別にお弁当を貰い 街の外へ出る門に向かうと 待ち伏せていたかのようにレナ達3人が待っていた
『早く起きて待っていたの アタシたちはあなたとの誓いを守るわ 心配しないでね』
『ヒロ様 お兄様と呼ばせてください お兄様のためにいい曲を作ります』
ミランダの変わりよう お兄様うん悪くない
『ヒロ様 これを私だと思って使ってください 必ず会いに行きますわ 』
トレイシーから外套を渡された 着てみるとサイズも丁度いい
レナから順に別れのハグをした
『絶対また会いましょう』
頬にキスをされた
『お兄様のご活躍を祈念しております』
ミランダはほんとできた妹だな
『ヒロ様の温もり』
トレイシーにはおでこにキスをした
「さよならは言わないよ また会おう」
1人と2匹は門を抜け次のどこかわからない目的地へ旅立つのだった。
その後レナ達は半年でCランクへと上がりヒロとの再会のためカンマルから旅立った
1章終わりました




