貴方にとって大切な日々を超えて
この世界の地の果てに別の世界がある。『地の果ての世界』と呼ばれる世界だ。そこには『天空の塔』と呼ばれる光の塔があり、魂が最後に行き着く場所とされている。
そこに居るのは『天光君子』の位を持つ光の死神、風見輝彦だった。照彦は音羽の父親で、昴から見れば孫に当たる。
「照彦、待って!」
その照彦を追うのは魂喰虫と呼ばれる怪の小魂だった。小魂は人型の姿になっている。
「ひとまずここは大丈夫そうだな。」
照彦に追いついた小魂は、魚のような本来の姿に戻り、照彦の肩に乗った。
「でも何かあったらここも危ないって昴様も言ってたっピ」
「そうは言ったって、どうすればいいんだよ…」
小魂はヒレをパタパタと動かしている。
「照彦と僕でここを守るっピ」
照彦は小魂のヒレを持った。
「心強いよ、小魂」
そう照彦が答えると、小魂は得意気になっていた。
「音羽は、祖父さんの命を果たせたのかな。」
「それは分からないっピ、でも、音羽を信じるしかないっピ。」
小魂は照彦の肩から離れ、周囲を飛び回った。
その時だった。穏やかなはずのこの世界が大きく揺れ動いた。二人の目の前の地面が割れ、中から闇の巨人が顔を出す。
「怪がどうしてここに来たっピ?!」
「神聖なるこの地を汚させはしない。」
照彦は何処からともなく鎌を取り出した。『天光神鎌・天突』、神界で造られたこの光の鎌は照彦にしか扱えない。
「僕もいく!」
小魂も人型の姿になり、照彦と共に怪に立ち向かった。




