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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
旅路再開編

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大型トラック神の祝福広まりたりしこと

 大型トラック神第一神殿。



 盛り上がりたり。



 異常なほど盛り上がりたり。



 昨日。



 銀貨拾ひたり。



 恋人できたり。



 先生休みたり。



 鳥の糞落ちたり。



 全部。



 奇跡扱ひされたり。



 その結果。



 信者。



 増えたり。



 非常に増えたり。



 神殿入口。



 長蛇の列できたり。



 何故なりか。



 祝福欲しき者ども集まりたり。



 その時。



 一人の男。



 神殿へ入りたり。



「仕事で昇進したい」



 切実なり。



 そして。



 祈りたり。



 数分後。



 上司から手紙届きたり。



 昇進通知なり。



 しん。



 男固まりたり。



 周囲固まりたり。



 その後。



「奇跡だぁぁぁ!!」



 また始まりたり。



 その頃。



 神殿職員。



 慌ただしく走りたり。



「祝福認定だ!!」



「記録しろ!!」



「大型トラック神様万歳!!」



 仕事増えたり。



 その時。



 佐藤。



 遠くから見たり。



「偶然だろ」



 正論なり。



 しかし。



 誰も聞かざりけり。



 数時間後。



 さらに別の信者。



 祈りたり。



「試験受かりますように」



 その後。



 結果発表見たり。



 合格したり。



 しん。



 数秒。



 沈黙したり。



 そして。



「大型トラック神様ぁぁぁ!!」



 叫びたり。



 神殿。



 更に盛り上がりたり。



 その頃。



 エレノア。



 頭抱へたり。



「受かる実力あっただけでしょ」



 正論なり。



 その時。



 フィア。



 少し考へたり。



「でも」



「何よ」



「偶然にしては多い気がします」



 しん。



 少し静まりたり。



 レン。



 腕組みたり。



「確かにな」



 昨日から。



 妙に続いてたり。



 偶然。



 偶然。



 偶然。



 されど。



 少し多すぎたり。



 その時。



 貴光。



 茶飲みたり。



「偶然とは多きものなり」



 適当なり。



 非常に適当なり。



 その頃。



 神殿最上部。



 巨大なる大型トラック神像。



 静かに立ちたり。



 風受けたり。



 雲流れたり。



 その時。



 像の周囲。



 微かに光りたり。



 誰も見ておらざりけり。



 いや。



 一人だけ見てたり。



 神殿掃除人なり。



 掃除中だったり。



 そして。



 像見たり。



 数秒固まりたり。



「……」



 さらに見たり。



「……」



 そして。



「寝不足かな」



 帰りたり。



 気にしなかったり。



 平和なり。



 実に平和なり。



 その夜。



 神殿地下。



 誰もおらざる場所。



 静寂流れたり。



 そして。



 巨大な神像。



 ほんの僅か。



 ほんの僅かだけ。



 指。



 動いた気がしたり。



 気のせいなり。



 多分なり。



 まだ二百十五話なり。

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