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第二十二話 仮面の共闘


 黒ずくめの一団は、まだ屋敷の奥から溢れ出してきた。

 仮面をつけたクラマ――鞍馬天狗は、刀を振るって応戦する。

 その横には、煙の中から現れたもう一人の鞍馬天狗。

 二人の天狗面が並び立つ光景は異様でありながらも、迫力に満ちていた。


「行くぞ!」

「よし!」


  二人の鞍馬天狗は、互いに呼吸を合わせるように前へと踏み込んだ。

 片方が斬り込めば、もう片方がその隙を埋める。

 右から振り下ろされる刃に敵が怯んだ瞬間、逆側から閃光のような突きが喉を貫く。


「なんだこいつら……二人もいるのか!?」

 黒ずくめの男が恐怖に叫ぶ間もなく、背後から袈裟斬りを浴び、床へ転がった。


 仮面の奥からクラマの低い声が響く。

「立ち塞がるなら、斬り捨てるまでだ」


 幻影の鞍馬天狗も、同じ声で応えるように吼える。

「悪は許さぬ!」


 二つの天狗面が並んで閃き、敵を次々と蹴散らしていく。

 その姿はまるで一人の剣士が二人に分かれて戦っているかのようで、黒ずくめの兵は混乱し、戦意を失っていった。


 一方その背後では、悟空と三蔵ちゃんが共闘していた。

 悟空の棒が敵を薙ぎ倒し、すかさず三蔵ちゃんが短い経を唱える。

 光の帯が走り、数人の黒ずくめが煙のように霧散する。


『案外役に立つ師匠だな!』


「ありがとうございます……!」


 四人の連携により、ついに屋敷の黒ずくめは沈黙した。

 廊下には血と煙の匂いだけが漂っている。


 そのとき、ちょび安が声を上げた。

「おじちゃんたち! ここに何かある!」


 奥の部屋に置かれた大きな木箱。

 蓋を開けると、中には金色に輝く小判がぎっしりと詰まっていた。


「すげえ……これで大金持ちだ!」

 ちょび安の目は興奮で輝いていた。


 だが、悟空は眉をひそめて小判を手に取る。

『待てよ……この重さ、光沢……。こいつは――贋金だ』


 次の瞬間、視界が暗転した。


 気づけばショウタは、自分の布団の上で飛び起きていた。

 額に汗が滲み、胸が大きく上下する。


「……夢?」


 部屋は静かで、窓の外にはまだ夜の闇が広がっていた。

 ただ夢が途切れただけなのか――それとも何かが起きているのか。

 答えはわからぬまま、ショウタはただ闇に耳を澄ませた。


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