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働きたくないので、婚約破棄ですわ
「働きたくないので、婚約破棄ですわ!」
目の前で、王子が固まっている
「な、何を言っている」
まだ理解できてないのかしら
私は軽くため息をついた
「ですから、婚約を破棄すると申し上げておりますの」
「俺との婚約を?」
にっこりと微笑む
「ええ、働きたくありませんので」
周囲の貴族達も、静まり返っていた
「王家に嫁げば、朝から公務、外交、慈善活動...また公務」
「全く面白みに欠けますわ」
「昼まで寝て、上等なお菓子を食べる」
「高級紅茶を飲んで、本を読み、また寝る−−それが私の日課ですわ」
「正気か...」
「あり得ない...」
ざわめきが広がる
王子は、顔を真っ赤にして震えている
「ふざけるな!この婚約がどれだけの意味を−−」
「知っておりますわ」
「それが私の人生ですの、何か問題でも?」
振り返り、令嬢は出口に向かう
王子が声を荒げる
「逃がすと思うな、捕らえろ!」




