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蜘蛛の糸  作者: 迅幸
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11/11

measure11

 カランカラン


 来客を告げるベルの音。


 「リオネール。ベル下げるー?」

 「頼めるか?」

 「お安い御用!!」

 買い出しから戻って来た、ジョゼが鳴らしたものだった。

 「カーテンも引くねー」

 「ああ。助かる」

 食材を運びながら、返答する。


 「ジョゼ、肉しかないんだが?」

 牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、ソーセージ、ウィンナー。

 メイン食材しかない。

 「え? 葉物と香辛料は買い置きあったし、付け合わせは、作り置きしてあるでしょ? 必要ないじゃん」

 なるほど。そう言われてしまえば、返す言葉は無い。

 「何か間違ったこと言った?」

 沈黙を、誤答と解釈したジョゼが慌てる。


 「否、間違ってはいない。いないんだが、主食が無いんだ」

 「盲点だった」

 「言わなかったしな。まあ大丈夫だ」

 「ホントに?」

 「ああ。リゾットにするから」

 「ごめん。次から主食は持参するよ」

 リオネルが食べる分だけなら、買い足す必要は無いんだ。地産地消で成り立つから。


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