コリアンタウン
行けども行けども住宅街。しかも、雨が強くなってきて土砂降りに。何故だ……。
しばらく歩いて行くと、地図上では行き止まりではないのに、行き止まりになった。アーケード街に突き当たったのだ。傘を差さなくていいのでありがたい。しかも、なんだかいい雰囲気だ。
時刻は18時過ぎ。夕暮れ時だ。アーケード内には客待ち顔のおばちゃんたちが、自分の店の前に立っている。カラフルな看板もあり、いかにもコリアンタウンという雰囲気。でも、ちょっと寂しいかな。歩いて行くとシャッターの閉まった店も多い。これから開くのかもしれないが。
店頭にクルクルのポテトとか、トッポギとか、カラフルなジュースのイミテーションが並んでいる店もあった。そういう所ではジロジロと見てみたが、チーズハットグはなかった。
進んでいくとアーケードが終わった。その先はまた普通の住宅街だ。傘を差したら、骨が1本折れた。うぉー!この折り畳み傘、お気に入りだったのに!ショック。最近、開こうとするといつも骨が1本だけ伸びなくて、手で伸ばしてから差していたが、とうとう折れたか。今、無理矢理開こうとしてしまったから。踏んだり蹴ったりだ。
傘も壊れたし、なんだか地図検索すると目的地はだいぶ先のようだし、もうここで引き返す事にした。何しろ予定よりも遅くなってしまっているから。新幹線にはできれば19時頃に乗りたいのだ。お土産も買いたい。
ここで引き返すなら、傘を差す前に引き返せば良かった、と後悔しながら歩いた。すると、あまりに古い感じの店があって、そういえばこれはアートでは、と思って写真を撮った。ここまでくるとカッコいい。いかにも昭和的な木枠のガラス扉の家。他にも色々、古くてアートな感じの家がたくさんあった。最近「東京建築祭」に行ってから、古めかしい建物に芸術を感じるようになった。これは大きな収穫だな。
さっきは途中からアーケードに入ったが、そのまま鶴橋駅まで続いているらしい。傘も壊れたからありがたい。雰囲気の良い飲食店もあれば、韓国のお菓子が売っている店もあった。でもまあ、そういうのは新大久保でも手に入るのでここでは辞めておこう。
鶴橋駅に近づくにつれ、大人向けになっていく気がする。刺身、日本酒というような。だが、ここから鶴橋駅は案外遠くて、思ったよりも新大阪へ着く時間が遅くなりそうだ。とにかくJRの環状線に乗った。
線路は高い所にあった。アーケードの屋根と思われるものがチラリと見えたが、なんだかすごいものだった。形容しがたい。茶色い四角いものがいくつも繋がっているというか、重なり合っているというか。アート……かな。
18時半ごろからお腹が空いてきた。すごく空いてきた。環状線に乗っている時間がけっこう長い。そして大阪駅に着いたが、ものすごい人の行列。
そういえば、環状線でひと組の女子高生の会話だけが完全なる大阪弁だったが、他は出張中のサラリーマンが多いのか、大阪弁を聞く事がほとんどなかった。




