Nice boat
チュンチュン…
ううむ…また朝チュンか…俺としては一向に構わんッッッ!!
のだが、こう毎日だとカレンに悪い気がする。
ハクアは家族公認?ではあるが…カレンはどうなのだろうか…
そういうわけで、朝のご挨拶をたっぷりとすませたあと、ちょっとカレンに聞いてみることにした。
「なあカレン…今さらなんだけどな、なんか当然のようにお前は俺のところに入り浸ってるが…いいのか?家族とか…職場の人とか。」
「その…私は…孤児なんです。
昔こことは違う孤児院で育って…そこの院長さんによくしてもらって…そのあとギルドの仕事につけたんです。
そこからここに配属になって…だから私には、本当の家族はいないんです。」
「そうか…。
……………家族、ね。」
「ケイジさんは、家族はいないんですか?」
「………………いるよ、ここにな。」
そうやってハクアと…そしてカレンを抱き寄せる。
「―ッ!」
「俺もな、この世界ではもう1人なんだ…。」
「ケイジさん…………」
「けどな、俺にはハクアがいる。
そしてカレンがいる。「そしてエリーがいる」そうエリーが…………ってげえっ!エリー!?!?!?」
ジャーンッ! ジャーンッ!
驚いて振り向くと、そこには…涙目をしたエリーシアがたっていたのだった。包丁を持って。
悲しみの向こうには行かずにすんだが、今俺は俗に言う修羅場というところにいる。
「ケイジ…どういうことなの…私のこと好きって言ってくれたのに!
結婚だってしてくれたのに!」
「………ケイジ………この女が前に言っていた………もう一人の………」
「ケイジさん?これはどういうことなんでしょうか?
ハクアさんだけじゃなかったんですか?ねえ?聞いています?ねえ?」
上から順番に涙目、ジト目、ハイライトなし目。
「よ、よし。まずは順番だ。
ハクア、カレン………こいつがエリーシア…エリーだ。
俺の最初の嫁だ。
そしてエリー…久しぶりだな、元気だったか?
紹介しよう、こっちがハクア、俺の嫁だ。んでこっちがカレン、同じく俺の嫁だ。」
「「どういうことなのっ!!!」」
エリーとカレンの声が重なる。
ハクアは最初に一人目がいると言っていたしそこまで怒っていないようだ………うむ、ナニやら胸部装甲を見て勝ったとか言っているが気のせいだ。
ちなみにハクアとカレンはBランクでエリーシアはAランクだ…注意しておくがハンターランクがではない。
「そりゃ悪かったわよ!ちょっとかまってあげれなかったけど!
けど、けど…!なんで急にいなくなっちゃうの!私…私…絶望したんだから!
絶望から私を救ってくれて…姉様とまた一緒に暮らせるようにしてくれて!
みんなみんな助けてくれたのに!急にいなくなって!」
「だってエリーずっと姉貴んとこにいってたし…」
「そりゃ私もちょっといじわるだったかなって思うよ!?
けど姉様とは何年も…もうずっと会えてなかったのよ!
仕方ないじゃない…それに…それに!急にいなくなることないじゃない!
私、捨てられたって!もう…もう…怖くて、悲しくて…追いかけたかったけど…もういらないって拒絶されたらって思うと怖くて追いかけれなくて……」
そう叫んで泣き崩れるエリー…
確かに俺もひどかったかもしれん、ちょっとかまってもらえなかったからと言って飛び出して…。
泣き崩れたエリーをひしっと抱きしめる。
「すまん…エリー。
けどこれだけは確かだ。
俺がお前を嫌いになるわけなんかないさ……いっただろう?お前がお前である限り、俺はお前が好きだと。」
「………………ケイジ………ッ!」
うるうるとした瞳で俺を見つめるエリー…。
「ああ、愛しのエリー…」
そして俺達は口付けを交わす。
ちらりと横目で見ると、カレンさんに続いてハクアも目からハイライトが消えていた、これはいかん。
まあ自業自得だが。
「そしてな、エリー。」
シュン と残像を残し、ハクアとカレンの横に移動する。
「こいつらが俺の新しい嫁達だ!」
「なっ…!」 「………ちょ………」
何か言おうとする二人の頭を問答無用でガシガシと撫でる、もちろん両掌に癒気を展開!
標的はハクアの角とカレンの耳!全力全壊!
次の瞬間何か言おうとした二人は一気にヘブン状態へと陥った。
…
……
………
…………
……………
………………
「もう…ちゃんと私も…愛してよ?」
「………私も………愛して………?」
「わ、私もです!もう…ケイジさんなしなんて考えられないんですから…」
あれから4人で話あって、みんな俺の嫁ということで納得してもらった。
ふふははは!ハーレム王に俺はなった!
「ケイジさん、もう他にいないでしょうね?」
「ああ!お前たちだけさ!」
「ふーん、ほなうちとは遊びやったんやぁ?」
「~~~~~~~~~~~~~ッッッッ!?!??!」
ケツのアナにツララを突っ込まれた!!気分に!!なるのを!!やめれない!!
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振り向くと、そこにはハイライトのない瞳をしたノゾミが、包丁を持って仁王立ちしていた。