ナデポサーキュレーション
――――『音速で俺がボスビックモンキーにぶつかったらどうなるの?』っと。
リアルな話すると多分ボスビックモンキーが消し飛ぶ
お前が成人男性より少し重めの質量(約85キログラム)として
その物体が音速で動いたら想像を絶する衝撃波が発生する
ましてそれが物体と激突したらあたり一面がヤバイ
お前のせいで周りがヤバイ
さらにリアルな話をすると
今現在の理論では物体は音速に近づくにつれて空気抵抗は増加するので
疾走した俺が音速を超えた瞬間に周囲、主に後方へ、
想像を絶するソニックブームと呼ばれるものが発生する
まず一瞬でボスを消し飛び、数秒以内に周囲をソニブゥが飲み込むので周囲がヤバイ
やっぱり何回考えてもお前のせいで周囲がヤバイ
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何が起こったのかわからなかった。
数十M先にいたボスが消えた。
その数瞬後、
ドオオオオオオオオオンッッッ!!!
と音がしたかと思ったら、吹き飛ばされていた。
ぐるんぐるんと世界が廻る、地面が、空が、自分がどこにいるのかわからない…。
ああ、死ぬのか…そんなことだけを思った。
「大丈夫か?」
気づけば自分は抱かれていた、20歳くらいだろうか?黒髪の男の人だった。
その人に抱えられるように抱かれている。
誰だろう…私は確かボスと戦っていて…けどそのボスが消えて…そしたら大きな音と共に吹き飛ばされて……状況がわからない。
…地面に下ろされながら、きょろきょろと周りを見渡すとノゾミが同じように横に座らせられる、ノゾミは状況がわかっていないようだ。
………状況…?そういえばボスが2匹いて…爆発が起きて…もう1匹は!?
グルオオオオオオッ!!
一際大きなボスが雄たけびを上げた。
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今日は朝から最悪やった。
朝食をしていたら頭悪そうな男に声かけられるし、狩りに着てみれば猿の数は少ないし。
そうしたらほらこれや、大猿や、大きすぎやん…。
罠もきかへんし、これは撤退やなあ…と思って後ろを見たら、さらに大っきい猿がいた…。
あ、ありえん(笑)
………エリーだけでも逃がす、たとえうちが死んでもそれだけは絶対や。
人が持つ可能性というものを見せてやるんや!
うちはありったけの魔力を杖にこめていく。
せめてこの大猿だけでも、足止めだけでもせんと…
もてる魔力の限界までを杖にこめ、いざ放とう!と思ったそのとき、後ろからものそい爆発音が響いて、身体が宙を舞ってた。
耳がキンキンしている…もう片方のボスに殴られたんかと思ったけど、そんなわけでもなさそうやった。
ぐるんぐるんと景色がまわる…ふとみればうちの前にいた大きい方のボスも吹っ飛んでいる。
わけわからへん…ああけどこれ受身とれるかなぁ…無理そうやなぁ…と思っていたら身体がガクンッととまった。
「大丈夫か?」
見上げるとどこかで見たことがあるような男の人がたってた。
エリーと木にもたれかけさせられながら男の人を見つめる、どこで見たんやっけぇ…
そんなことをぼーっと考えていると大きな叫び声が聞こえ、横にいたエリーが悲鳴をあげた。
そしてその瞬間理解した、やばい事態はまだ終わってへん…。
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巨大な気を見つけ、群がってくる猿共を吹き飛ばしながら俺は進む。
しかし、ふとその気の傍に異質な気を見つけた。
てっきり猿の仲間だと思っていた気は、以前感じ取った気…プリメラの気に似ていた。
気は乱れている、襲われているのか…さらにそれらの後方からひときわ大きな気を持つものが現れた。
襲われていると思われる方の気は、もうやばそうだ…俺はリミッター3を解除し、地面を一気に踏み込んだ。
前の世界でとある戦士と戦ったが、気をまとえば音速を超えることができると聞いた、YOKODUNAと呼ばれる彼から、踏み込みからのBUTIKAMASIと呼ばれる技を教えてもらった。
DOHYOUと呼ばれるフィールド、かつGYOJIがいなければ世界が崩壊する恐れがあるため、修練場以外における外での使用は禁じられていたが、今は緊急事態だ。
前の世界では音速には届かなかったが、この世界でぶっ放せば超える可能性がある…衝撃波がでるが、そこは俺の気で遮断してしまえば大丈夫…そんな風に思っていた時期が…俺にもありました…。
大きな猿にBUTIKAMASIを行ったところ、大猿は消し飛んだ…まではよかった。
俺は発生する衝撃波などを完全には遮断できていなかったのだ。
近くにいた人間―女性だった、しかも2人―が吹き飛ばされて空に舞う…俺は木々をなぎ倒しながら逆噴射をして急停止し、吹き飛ばれた女性達の下へ急いで移動する。
女性2人を両脇に抱きかかえ、「大丈夫か」と声をかける、幸い怪我はないようだが混乱しているようだ。
危なかった、人身交通事故だ、いや誘引事故か…いやわからん。
とにかく少し調子に乗ってしまった、全リミッターをかけ直しつつテヘペロしながら女性に目をやった。
2人とも見ればどこかで見たことがある女性だった、いや女の子だろうか、金髪のポニーテールで大きさ推定Aランクだ、右手がなぜか疼く。
対するもう片方は黒髪、これはFランクだ、今朝見た。
忘れようがない…すばらしい感触がわき腹に押し当たる、落ち着け俺、まだあわてるような時間じゃない。
俺は落ち着いて女性を抱く腕に力をこめて、むにゅっと自分に押し付けた。
2人を降ろし、木にもたれかけさせる。
女の子は呆然としている…しばらくするとキョロキョロと周りに見て「ヒッー」と声をあげる…なるほどそういえばもう1匹いたな。
「ちょっと待っててくれ、あいつをぶっ飛ばしてくるから」
俺がそういうと、女の子2人が叫んだ。
「ちょっ…何言ってるの!?助けてくれたのは感謝する!けどあいつはやばいよ!普通の2倍くらいある…っ!今さっきの爆発だって理由もわかんない!それにあんた丸腰でどうするのよ!?」
「あんたが強いかどうかわからんけど…あれはやばいで?ボスはCランクやけど、あの大きさやとBに届くくらいやと思う…ビッククマタンなんんかめやないで?
だからな、悪いけどこの子を連れて逃げてくれへん?足止めはうちがする。」
「ちょ…ノゾミ何をいってるの!?」
「うるさい、だまっときぃ。あんたの罠はもう壊れた、大体…」
「喝ーーーーーーーッ!」
ぎゃーぎゃーとうるさい目の前の2人を黙らせるため、俺は喝を入れた。
瞬間女の子はビクゥっとしてとまる…なんか奥にいる大猿までビクッとしてとまっているが気にしない。
「爆発はもう大丈夫だ、理由はあとで説明する。
んでもってあの大猿も大丈夫だ、俺に任せとけ。」
すまん爆発は俺のせいだとも言えず適当にごまかして、両手をぽんぽんと女の子2人の頭の上に乗せて撫でる。
すっと立ち上がり大猿に正対する、後ろでぎゃーぎゃーと聞こえるが気にしない。
一瞬で終わらせるか…俺は両手に気をこめて踏み込む…
「…覇王ッ…天翔波ァッ!」
ボオン!という音と共に大猿の身体粉々に吹き飛んだ。
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「怪我はなかったか?」
「あんた強いなぁ…Aランクの人?」
どこか懐かしい感じのする訛りを喋る黒髪の女の子…そういえば八橋おいしかったなぁ。
「いや、Eランクだ。この前ハンターになったばっかりでn「Eランク!?」…」
「うそ!?ボスビックモンキーってソロだとBランクはないと厳しいのよ!?あんた何者なの!」
俺の言葉を遮って喋ってきたのは金髪の女の子。
「ふむ、そういえば自己紹介がまだだったな。
俺はケイジ・カミンチュ、新米ハンターだ。
ハンターの前は世界を巡って格闘家をしていた。」
「………色々と突っ込みたいところはあるけど…まあいいわ。
私の名前はエリーシア、Cランクハンターよ。」
「うちはノゾミ・ユリノやでー。一応Bランクもらってますー。
それにしてもケイジさん、強いなぁ…あとさっきはありがとう、うちらを助けてくれて。
ボス2匹に挟まれてもうあかんかと思ったわぁ…。」
「っ!そうだ!ボスよ!さっきの爆発はなんなの!?さっさと説明しなさいよ!!!」
俺は彼女達にありのまま今起こったこと…は説明せず、助太刀しようと思い目の前の猿に魔法を放ったこと、その衝撃のせいで吹き飛ばしてしまったこと。
「なるほどなぁ…ほならケイジさんが2匹とも片付けてくれたんやなぁ。
あれは風の魔法?すごい威力やなぁ…」
「うむ…すまんな2人の獲物を奪ってしまって。
撃ったのは風の魔法だ、今放ったのと一緒だな。
しかしさすがに連発はきつい、な…。」
疲れてはいないが、演技をする、あまりうそはつきたくないが、この世界でしばらく生きていくのだ、あまりに強すぎる強さというのは恐怖でしかない。
まして国などに目をつけられたら厄介だ…まあ国をぶっ飛ばして世界征服というのも一計だが、ソレは面倒くさそうだ、だから俺は昼行灯でいく。
「ふ、ふん。まあ今回はあんたを許してあげるわっ!私達2人でも全然余裕だったけどね!
けどその代わり素材はもらうわよ!あれ私達の獲物だったんだから!」
「ああ、かまわんぞ」
「ふん、何を言ったってあんたがさっき謝ったのは聞いたんだk…っていいの!?」
「ああ、だからかまわんって言ってるだろう。
何にせよ2人が無事でよかったよ、あと狩りの邪魔をしてすまんかったな。
帰りは気をつけて帰るんだぞ?」
俺は2人の頭を優しく撫でてその場を後にした。
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「~~~~~っっっ!?!!?」
いきなり頭を撫でられてびっくりした。
すごく大きな手で、ごつごつしてて…けど優しくて暖かくて…胸がドキドキしてる…なんだこれ…。
ってそうじゃない!なんなのだあいつは、いきなり助けに入っていきなり帰っていって…しかも素材は無視するし!
「エリー…今のはあかんでぇ…なんで素直にお礼言えへんのかなぁ…まあそこがまたええんやけど…うち以外の人には誤解されるで?」
「…うう……け、けど…」
「けどやない、まあええよ。彼―ケイジさんやっけ、彼もヒーヅルの街っぽいし、今度あったときにお礼を言ったらええか。
それにしても彼強かったなぁ…風の特大魔法やろうか…瞬間火力はうちよりも全然強そうや…」
「そうね…とりあえず戻りましょう、謝罪は…まあもしどこかで逢えたらすることにするわ、逢えたらよ!?
てかエリーより強いってどんだけよ…あんたの氷魔法も大概だけど…彼の場合風魔法だから爆風がすごいだけでしょう?
ビックモンキーの弱点って風属性だし。」
こうして、私達のビックモンキー討伐は終わった、2人でいそいそと素材を剥ぎ取り、ヒーヅルの街へと帰ったのだった。




