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転生した私は聖女かもしれない  作者: 御重スミヲ
23/80

23、乗馬服


 馬車の乗り入れが不可能になった時点で、乗馬服に着替えたのは我ながら英断だった。

 参考にしたのは前世の障害馬術のファッション。

 ぴっちりしたズボンは、子供の私が着るにしてもさすがにまだ刺激が強すぎるようなので、(ひざ)から上を少し膨らませてみた。

 その名もずばり、ジョッパーズパンツ。

 ストレッチ素材がないことも理由の一つ。

 いまだ織り機で、つぃーっトントンとしているわけだから、ポリウレタンを糸にして織り込むなんて技術は当然ない。

 しかも、平織りがせいぜいといったところ。

 毛糸でならば編み方一つでかなりのびーる状態にできるけど。

 大公閣下の執事に、賄賂(わいろ)がわりに編みぐるみを作って贈ったらとてもよろこんでくれた。

 彼の名はクルト・デンバー。七歳になる腹違いの妹がいる。

 家令クリスチャンの孫でもある。

 いまだ本を借りて返してを続けている機織りに、ツインやサテンを試し織りしてもらったところ。

 早い段階で大公閣下の介入があった。

 原材料を様々かえて、ツインは寝巻や外套(がいとう)として、サテンはドレスとして仕立てることが人気に。

 個人的にはサテンは好きではないけれど、ジャケットの裏地としてほしかったのだ。

 これで前世の乗馬の経験が()かせる。

 横乗りなんて恐ろしくてできませんから。

 ピカピカのブーツと短鞭(たんべん)まで(あつら)えてテンションがあがる。

 今回は贈られた馬の調教が間に合わず、馬車で移動ということもあって自馬は置いてきてしまったけれど。

 どの道、道が道なのでここからは徒歩だ。

 一応、枝打ちなどはされていて歩くのに不安はない。

 でも聖女の泉は枯れていた。


  新しい聖女の泉はこちら➡


 手作り感満載の案内表示に、顔を見合わせる。

「行くか」

「行きましょう」

 獣道に気をもったくらいの山道に足を踏み入れる。

 前世であればハイキングコースでよく見られるタイプの道標。

 (つたな)いながらも丁寧につくられていたこともあるけれど。

 旦那様の強力な攻撃魔法と、自身の魔法陣の効果を頼む気持ちが大きい。



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