第八話 ダンジョン管理教会
今回は少し疲れていたのか、雑になっています。
ごめんなさい。
宿で一悶着を終えた日の、翌日。
朝は恒例の
稀有 の 暴れる
ドッッ‼︎‼︎⁉︎
と。炎の奔流を木剣の一振りで消し去る。
超高速で振ることにより、魔力の援助が少なくなった炎魔術を消し去る、と言う戦法。
今はまだ炎に対してしか扱えないが、応用すれば風魔法を相殺できるかもしれない。
「うひゃぁ……。いつ見ても信じたくないなぁ……。私の炎を消しちゃうなんて……」
部屋の隅で自分の現状と全く違う声音とセリフでウジウジとしているフレアさん。
そこまで炎愛は強かったのか……。というか、最低級の炎魔法消されただけでそんなに落ち込むなよ。
「ま、まあまあ。とりあえず今日の依頼を受けにいきましょうよ」
「ううぅ……。それより、そんなに毎日依頼ばかり受けてて、つまらなくないの?」
うん。
ん?
詰まらなくないかって?
それ以外にやることあるんすか?
「ダンジョン攻略でもランクは上がられるし、多分そっちの方が上がりやすいと思うわよ」
「……………なぜそれを今になっていうんでしょうか」
「え、だって。依頼受けるのが好きなのかなぁ、って思ったから」
あ、はい。すいません。
そりゃ思うわな。
毎日依頼ばかり受けて午後は何もしない冒険者。依頼好きにしか思えませんよね………。
ってそんなわけあるかいっ‼︎
まあそれよりも気になることが一つ。
「え? じゃあダンジョンていつでもいっていいんですか?」
「当たり前でしょ。まあ、一層一層で別次元の強さになるとも言われて…………って、最後まで話を聞きなさぁい‼︎‼︎‼︎」
何かを叫びながら追ってくるフレアさん。
動きがやけにゆったりとしているように見えるのは、本気を出せば追い越すなど簡単だからだろう。
レベルの差か……。
「もう………これだから少年は……可愛いけど……」
うん。
何か新しいフレアさんの性癖が一瞬垣間見えたんだが……。
き、気のせいだろう。
「それで、ダンジョンに潜りたいの? だったら、ギルドじゃなくてダンジョン管理協会の方に行くのよ。もう一つの冒険者ギルドって感じね。ダンジョンしか取り扱ってないけど……」
し、知らなかった。
そんなに色々あるのか……。※二つしか出てませんけどね
「まあ、せいぜい舐められないようにね……。私がいるから大丈夫かしら?」
自問自答になっているフレアさんを横目に、俺はテクテクとダンジョンの方へと案内してもらう。
ダンジョン管理協会。
通常の冒険者協会と分けるために名付けられた、いわばダンジョン専門の冒険者ギルドである。
ちなみに協会とギルドはどっちでもいいらしい。
「はあ、またここに来るとは………」
え? 何かあったのですか?
うう……、入りたくなくなるじゃないですか……。
協会入口のドアを手で押し、開けると、中にいた屈強そうな人やチンピラみたいな人たちに見られる。他にも女性や青年などもいたが、そっちの方の人たちはすぐにもとしていたことに戻った。
実質そいつらに睨まれた、といっていいだろう。
「これがあるから嫌なのよね」
フレアさんは未だ入り口に入っていなかった。
まだ教会の外。そこからいってきている点、本気で嫌がっているのだろう。
「それじゃ、受付はお願いね」
そういって、外に逃げて行った。
そこまで嫌か。
「おい、テメェどこの冒険者だ?」
「えっと……ここの冒険者ですが」
「チゲェーよ。どこの片田舎で試験したっていってんだよ」
「? 何もしてませんが?」
「なめてんのか? 舐めてんだろ」
あ、確かにこりゃ嫌になるわ。
逃さなければよかった。
「やめなさい」
喧嘩終わらせんの早くはないですか?
冒険者ってもっとこう、喧嘩とかはほとんどほっとく傾向にあるのかと……。
やってきたのは、ゴテゴテした装備の女性だった。
うーん、上位の冒険者か?
「す、すいません!」
うわー、あのチンピラさんがめっちゃペコペコしてる。
こりゃ気をつけたほうがいいんだろうか?
「あなた、災難だったわね」
「ええ。まぁどうでもいいんですが」
言い訳でございます。
俺特製の。
「おい、あんた姉御に馴れ馴れしすぎねーか? 敬意を払えよ、敬意を」
チンピラさん。ものすごく丁寧。
この人こんな一面あるんだ。逆に怖いわ。
「いいのよ。だって、試験免除の冒険者なんて実力あるに決まってるもの」
まただ。
よくわからないこと。
試験免除? なんですかそれ。
俺ぶっちゃけ試験してませんし、免除されていますなんて言われてませんよ。
「まあ、ダンジョンに行きたいならそこから行くといいわ。これ以上は絡まれないようにね」
そう言われ、俺はフレアさんを呼びに行くのだった。
というか、三キロ先にいたフレアさんはどれだけ嫌がっているんだ?
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