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リリーの回想 1
一番古い記憶はなんだと聞かれたら、リリーはこのように答えるだろう。
おとうさまと面会している時と。
リリーはおとうさまとは滅多に会えなかった。だから、幼い頃でも記憶にのこっているのかもしれない。
いや、それもそうかもしれないがそれよりも稀に会うおとうさまが毎回同じことをおっしゃるかもしれないとリリーは推測する。
「血をめぐらせなさい。それがお前の役目だ」
と。
オーラミューン家に帰ってから、伯爵令嬢リリー・オーラミューンはおとーさま、オーラミューン伯爵に問う。
けれども、おとーさまは困ったような顔をして、いつも何もかえさずに、ただただリリーの頭を優しく撫でるのだ。
おとーさまは優しい人で、いつもリリーと一緒にいてくれる。
だから、リリーはおとーさまのことがだいすきだった。




