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ある少年の独自
弟が嫌いだった。
あからさまなわけではないが、言動の節々に違和感を覚えた。
少しずつ疑念は大きくなっていった。いつの間にか座る場所が入れ替わり、湯飲みが入れ替わり、着物が入れ替わった。
新年の挨拶は弟が先になり、婚約者は弟のものになった。
弟が嫌いだった。
それでも俺は兄だから、この家の跡取りだから、波風を立てないよう気を配った。
日に日に増長する弟を放置した。
ある日、強大な大名家と和睦すると知らされた。
当家の十倍は国力のある家だ。
戦になる前に和睦したおかげで領土は取られなかったが、代わりに人質を出すことになったそうだ。
選ばれたのは俺だった。




