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バトルロイヤル 18 ルビーVSマリア B
光が、砂埃にまみれた路面をぼんやりと照らしていた。
マリアは街角の影に立ち、金色のポニーテールを風に揺らしながら静かに呼吸を整えていた。背中にショットガン、腰にハンドガン。彼女は無駄な動きをせず、周囲の音に全神経を集中させる。
彼女の瞳には燃えるような決意が宿っていた。それは怒りというより、憎しみというより、もっと原初的な執着。相手の存在そのものを否定するほどの闘志。
右手が無意識にハンドガンのグリップを撫でた瞬間、風が変わった。
視界の奥、廃車の向こう。人影がゆっくりと現れる。
赤いロングヘアーが月明かりにきらめき、ルビーの姿がはっきりと露わになる。背中には長く重いスナイパーライフル。全身黒のスーツに包まれ、視線はまっすぐマリアを見据えていた。
お互いに言葉はなかった。
沈黙。だが空気は張りつめ、ひとつの呼吸が引鉄になりかねない緊張。
ルビーの歩幅が徐々に縮まり、手がスナイパーライフルに添えられた瞬間、世界が爆ぜた。




