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出会い
「飛べるようになったのだから、何とかならんか」
私は頭上にあるものを上目使いで見上げた。
「ミライちゃん、すっかりユミナに懐いちゃったねえ」
芽キャベツのおしゃぶりを咥えた赤ん坊は、さっきからずっと私の頭の上を棲家にしていた。
「今後、どうするのだ?」
「学校にいる間は、私たちと一緒に過ごすしかないわ」
とコノハは答えた。
というわけで、こうなった。
「新しいお友達です。仲良くしてあげてね」
「コンニチハ、ボク、ヨロシクお願いします」
担任のこじんまりこちゃんに紹介されて、ミライちゃんは丁寧に挨拶した。
「高校生ぐらいの学力はあるんだったわよね?」
「ハイ、ボク天才です」
「君の席は、そこが空いてるわ」
示されたのは、しーちゃんの隣だった。
「ヨロシク」
「よろしく」
二人が目を合わせた瞬間、愛の電流が迸るのが私には見えた。
運命の出会いというやつだ。
それからというもの、二人はいつも一緒だった。
私はとりあえずほっとしている。




