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不足?

前回から続けて読むことを推奨いたしますですわよぉ!?

ナニカが剣を振るうと同時に、俺も刻夜刀を振り抜く。

激突音と同時に俺の体が横に吹き飛ばされる。


「振るうと同時に殴ってきやがった」

『自分から横に飛んだか』


こちらに向かってくるナニカに対して刻夜刀を投げる。

ナニカはそれを横に弾くが、隙ができた。


「頸斬ッ!!」


足は狙い過たずナニカの頭に直撃する。


『ほう!近接格闘をする者は初めてだ!』

「っち」


俺は刻夜刀を拾い上げ、その場を離脱する。

直前までいた場所には剣が突き刺さっている。


『いやはや、この世界はどうも魔法一辺倒でな。純粋な近接格闘をする者に出会えたことに感謝だ』

「瞬夏」


抜刀により赤熱させた刃を振るうが、片手で止められてしまう。


『鞘の中で加速。それによって熱を帯びた刃。面白いな!だが、弱い』


そのまま刻夜刀をへし折られてしまう。


『汝、技術はあるが威力が低い。汝に問題はない。だが、得物が不十分だ』

『何だと!?』

『汝は本気を出せていないのではないか?』

「現在可能なレベルでの本気を出してるよ」

『そうであろうな。ふむ、汝の限界を引き出すには得物をどうにかせねば』


ナニカは折れた刻夜刀を拾い上げ、問いかけてくる。


『この刀を預けてくれぬか?』

「勝負は?」

『今回はお預けだ。現実世界には帰してやる』

「刻夜刀はどうなる」

『鍛え直しが終わればそちらに返そう』

『やだぁーー!!ご主人様と離れたくないぃーー!!』

「しばらくの間刻夜刀を頼んだ」

『ご主人様!?』

『心得た』

『ご主人様ぁ!?』

『ああ、そうだ。言い忘れていたが、少しばかり回路を変えたぞ』


ナニカは刻夜刀を持ってどこかに向かった。

それを見届けると、俺の視界が暗転する。


♢マナの家♢


三人の少女は〝約一ヶ月程〟双葉のいない生活をしていた。

彼を失ってから世界に彩りが失われたように感じ、無気力な状態になっている。

今も虚ろな目で食事をしていた。


「カルス、首尾は」

「進捗ゼロ」

「クルメル」

「同じく」


三人の少女は愛する双葉を消したローブの人物に復讐すべく、計画を立てていた。

ローブの人物の所在地が不明のため、計画は実行されずにいる。

実行されると世界が滅びるので見つからない方が良いのかもしれない。

少女達にとっては双葉がいない世界は滅びても問題はないようだが⋯⋯。


「「「⋯⋯ん?」」」


その時、三人の《魔力探査》に反応があった。

それは直ぐに消えてしまったが、この魔力を三人の少女は見逃さなかった。


「行こう」


三人の少女は動き出す。


♢如月双葉♢


気がつくと噴水の前にいた。

呪に変換された場所だ。


「刻夜刀は⋯⋯ないな」


ならあれは夢ではなかったのだろう。

おっと、《魔力消失》が切れてる。


「あのローブの奴はいなくなってるな。それに、時間も結構経ってるっぽい」


あっちとこっちじゃ時間の流れが違うのかな。

さて、家に帰ろう。

イータ達には心配させただろうし、お詫びに何か買って帰ろうかな。

俺が歩き出そうとすると、正面から三人程走ってくる。


「イータ達か」


俺が手を振ると、速度をあげて突っ込んでくる。

そのままの勢いで俺を押し倒してきた。


「双葉!!」


イータに続いて二人ものしかかってくる。

そのまま担ぎ上げられ、家に運ばれた。


♢


家に着いてからは三人とも俺に抱きついてくる。

ちょっと怖い。

俺がいない間に何があったんだ。


「一ヶ月分の双葉を取り込まないと」

「落ち着く。落ち着くよ」

「もう、いっそのことこのまま」


一ヶ月か。

あっちにいたのは30分程度だから⋯⋯1分で1日!?

マジかよ。三人にはかなり心配をかけたな。


「えーっと、何か欲しい物とかあるか?」

「「「双葉 (くん)」」」


俺が欲しいとはこれ如何に。

あっ、ヤバイ。三人の拘束が増した。


「ちょッ!?」

「双葉は私のものだよ?だから、私の自由にして良いんだよ?」

「ズルい!私の!」

「ボクのです!」


殺される!?

俺は全力でその場から離脱する。

ここにいたら死ぬ気がする。

イータが張り付いたままだったが、とりあえず家の外に出た。

そのまま屋根伝いに移動を続け、城壁の上にたどり着いたところで座った。


「あの、離れてもらっても?」

「ダメ」


仕方がないので俺はイータをどうにかして引き剥がし、地面に置いた。

再度張り付こうとしてくるので手で制する。


「はあ、心配かけたのは悪かったが流石にもういいだろ」

「ダメなの。もう、離れたくない」


なんだろうな、俺的には30分しか離れてないから長時間離れたという実感がない。

イータ達からすると一ヶ月だもんな。

いや、一ヶ月でここまでなるか?乙女心とか分からん。


「ねえ双葉、お願いをしてもいい?」

「何だ?」

「⋯⋯もう二度とどこにも行かないでね」

「そうだな、分かった」

「約束だよ?」

「約束だ」


頭を撫でようとすると、それより先にイータが俺の唇に唇をつけてきた。


「!?」

「大好きだよ、双葉」

「え、あ」

「照れてるの?」

「い、いや別に」

「そっか。私は、⋯⋯恥ずかしかったけど」


顔を赤らめながらそう言ってくるイータ。

ヤバイ、これはヤバイ!?


ヤンデレ三人娘ですってよ。

双葉くんがキスされちまってますってばよぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!

あぁ、いや、その、取り乱してしまい、大変申し訳ございませんでした。

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