第二十一話「一騎」
現代からそう遠くない未来、日本は様々な改革を経て混沌の時代となっていた。 子供は親を失い、孤児となり1人で暮らす。そんな荒れた都会の郊外で、暮らすある1人の少年にまた新たな… めっちゃ喋る愉快な脅威がやってくる…!?
さて、あれからしばらくしてすくろん達三人の元に2人増援が来る。
つるさめ「…お、来たな。」
すくろん「あれが…。」
2人は3人の元までつくと話し出す。
????「おし、話は聞いた。やってやろうぜ!」
?????「役立たなくても…小さい男だなんて言うなよ…!」
つるさめ「すくろんははじめましてだな。こいつらが増援にお二人だ。」
つるさめがすくろんにそう紹介すると、2人は挨拶をする。
すらねこ「や!私は第二部隊隊長すらねこ。スライム使いだ。初めましてー」
サウザンド「俺も第二部隊から来たサウザンド。いろんなものを小さくできるよ。」
すくろん「えっと、第一部隊のすくろんです。よろしくっす!」
すくろんが挨拶し返すとすらねこは興味深そうにすくろんを見つめる。
すらねこ「ほぉ〜。これが例の…。」
すくろん「な…なんすか?」
すらねこ「いるんだろ。そこに。」
すくろん「え?あ、はるりんごのことですか?」
すらねこ「そうそう。見せてよ」
すくろん「えっと…今寝てるっていうか…」
すらねこ「そう言うのもわかっちゃうんだ!すっごー!」
スムージー「全く、言ってる場合か。」
そんな2人の会話にスムージーが入り込む。
サウザンド「そうだよ。俺なんて本当はファボと一緒に休暇のはずだったのに、仕事が増えたせいで今日もこうして働いてる…。早く終わらせて早く帰ろう!」
すくろんはそれを見てつるさめに耳打ちする。
すくろん「…白髪まじりの虹色の髪の男の娘とか…全身スライムの猫とか…パンツ一丁の裸スキンヘッドとか…第二部隊…濃くないですか…。」
つるさめ「まったくだ。俺と俺のサメちゃんを見習ってほしい…。」
すくろん(…みんな変人なんだな…。)
スムージー「はぁ、本題入るぞ。最初はこの街にいることくらいしかわからなかった。けど、すくろんのスマホのおかげでれいもんの大体の位置がわかった。最初、俺とすくろんで姉が囚われてる場所まで行く。そしたら合図するから合図と同時につるさめ達も来てくれ。」
すらねこ「今回は負けた際の予想被害規模がかなりでかい。どうしようもなくなったらスムージー。わかってるよな。」
スムージー「…あぁ。」
すくろん「…どうするんです?」
すくろんは何が何だかわからんと言った感じで質問する。
サウザンド「その時はスムージーが暴走覚悟で全パワー放出。このごと街を吹き飛ばす。」
すくろんはその発言に顔を引き攣らせる。
すくろん「そんな…」
すらねこ「スムージーはその気になって計画を組めば日本を滅ぼすなんて簡単さ。この街を跡形もなく消し去れる。」
すくろん「…」
すくろんは街を見回した。
街に暮らす、同級生、同僚、思い出の場所、家、大人達、あおい、みんな消えてしまうと思うとまだそうなると決まったわけじゃ無いのに少し悲しかった。
つるさめ「はぁ…あんま後輩怖がらせるな…。」
すらねこ「ごめんごめん!大丈夫!今まで一回しかやったことないから!」
すくろん「いっかいあったんですか!?!?」
スムージー「その時はちゃんと街の人みんな避難させたさ!いいからもう行くぞ!」
すくろん「…うん!」
すくろんがそう頷くとスムージーは腕を構える。
スムージー「参」
スムージーの腕から紐のようなものが伸びてみんなの胴に絡みつく。
スムージー「ひとっ飛びだ!」
スムージーは地面を蹴ると、宙に浮かび空を飛ぶ!他のみんなも紐に吊られて宙に浮いて、空を移動していった。
サウザンド「寒い〜〜〜!」
すくろん「怖い〜〜〜!」
さて、しばらく空を移動すると山の麓に大きめの倉庫のような建物を発見する。
スムージー「多分ここだ。少し離れたところで降ろすぞ。」
スムージーは倉庫から少し離れた場所に華麗に着地したが、すくろん達紐で吊られてた組はすらねこのスライムのクッションで衝撃を和らげられたものの、かなり無様な着地をした。
すくろん「うぐぐ…背中いてぇ…」
サウザンド「素肌で紐に巻かれたせいで巻かれた跡がいてぇ…」
つるさめ「最悪…スライムだらけだ…」
すらねこ「みんな無事着地できたね!」
スムージーはスライムを避けてすくろんの元へ向かう。
スムージー「スライムは俺たちが行ってる間に落としといてくれ。すくろん、行こう。」
すくろん「あ、うん。」
すくろんはスムージーの手を取り立ち上がる。
すらねこ「はいはい綺麗にしますよーん」
すらねこはすくろんに触れると、すくろんの体についたスライムを吸収した。
すくろん「それじゃあ、行ってきます。」
すくろんとスムージーは三人に背を向けると、倉庫へと向かった。
スムージー「主犯も俺の強さを知らずに俺にちょっかいかけたわけじゃないだろうから、まずは俺を潰そうとするはず。俺も室内だと高出力の技は出せない。だが、そうなればすくろんの方に向く牙が減る。その時は頼んだぞ。」
すくろん「はい。」
スムージーは倉庫の扉に手をかけると一気に開いた。中にはさまざまな物が積んであって、すぐにどこにいるかはわからなかった。
すくろん「どこだろう…」
スムージー「俺の第六感ですぐ見つかるさ。」
スムージーは迷宮のような倉庫の中を迷いなく進んでいく。
すくろん(スムジの第六感…どこまで感知するんだろう…道中に罠がなければ…)
スムージー「ここか!」
すくろん(もう!?)
スムージーは積荷を橙色のビームで吹き飛ばす!すると奥の様子が見える!
すくろん「これは…!」
そこには地面に横たわるれいもん、そして椅子に縛り付けられたゆうり、さらにナイフと袋を持ち人質達に向けるタシがいた。
すくろん「な…タシ!?主犯お前だったのか…。それにゆうりまで…!」
ゆうりは必死に何かを伝えようとしていたが、口をテープで塞がれており聞き取れない。
スムージー「俺の親族をさらうなんていい度胸だ。ビルのヴァーグもお前の仕業だろう。」
タシ「…その通り…!」
タシは天を仰ぎながら高笑いする。
タシ「お前らを…お前らを待ってた!ショーの始まりだよ!!!」
すくろん(スムジも言ってたけど、スムジの強さを知らずにちょっかいをかけるほど、こいつはバカな相手じゃないはず。それでもちょっかいをかけたってことは、俺とスムジのタッグに勝つ算段があるってことだ。どう動く…見逃すな俺…!)
タシ「俺はこうなってからどうやって過ごすか悩んでた!とりあえず、雑魚を街に向かわせこの街を破壊することにした。それにプラスでこいつの意志を踏まえて、こいつが喜びそうなこと…お前らを破壊することに決めた!」
すくろん(なんだ…なんの話をしているんだ…!)
スムージー「いかれてやがんな。お前の脳が1番壊れてんだろ。」
タシ「そうかな…いや、これは本能なんだ…ククク…そうこれが!」
スムージー(来る…!)
タシ「バグとしての本能だァァァ!!!」
タシはナイフを構えるとこちらに向かってくる!
スムージー(射程内にねぇちゃんがいるから打てない…ここはガード…!)
すくろん(今だ…あいつはスムジに斬りかかってる…今のうちに…!)
が、タシは皆が予想外の行動をとった…。
タシ「フン!」
タシはスムージーの目の前でナイフを振るう!が、
スムージー(俺に当たってない…いや、そもそも当てる気がなかった、フェイントか!だとすると標的は…すくろんかねぇちゃ…)
ブゥン!!!
ナイフはそのまま軌道に乗り投げ捨てられる!そのナイフは回転しながら…れいもんの元まで向かう!
タシ「お前ら全員!曇らせてやらァァァ!」
タシが投げたナイフはれいもんの胸に当たる…!
ゆうり「んぅっ!」
が、れいもんの近くにいたゆうりが足でれいもんを全力で引き寄せる!そのお陰で胸に突き刺さることはなかった。が、その代わりナイフはれいもんの指に突き刺さり切断した。
すくろん「っ———!!!」
ゆうり「!!!」
スムージー「」
その場に体力もなく横たわっていたれいもんから発せられたとはお前ないほど悲痛な叫び声が響き渡る。
その瞬間スムジよりも先にすくろんの感情が動く。
すくろん(こいつは…このクズは———!!!!)
すくろんは初めて殺意を持って拳を振るう!その拳がタシに当たる直前…。
ドクン
すくろん「がハァっ!?」
すくろんはその場に倒れた。が、腕をタシの顔面まで持っていった衝撃で大きな風圧が巻き起こる!
タシ「ぐあぁっ!?」
タシは吹き飛ばされゆうりに激突した。
すくろん「ハァッハァ…!」
すくろんはまたしても意識を失いかける。
すくろん(まただ…!また…!いや、今度は前よりもっと苦しい…発作みたいな…ぐっ…この思考も…持つかどうか…!)
スムージーはすくろんを見つめ、次にれいもん、その次にタシ見つめる。
スムージー「…そうだ…バカだった…こういうのって殺したもん勝ちだもんなぁよぉくわかったよ……」
タシ「あぁ!いてぇなこのクソ黒髪!」
タシはすくろんを蹴飛ばすと再びナイフを拾い上げる!
スムージー「そっちもその気なら…こっちも即戦力を使わせてもらう…。」
スムージーは天井に向かって橙色のビームを打つ!
それを見ていた外に待機していた三人は戸惑う。
すらねこ「え…?はやくない…?」
つるさめ「いや、誤射の可能性も…」
タシ「くそぅ!仲間を呼びやがったな!」
スムージー「バグやろうのくせにそれを察せるくらいの知能があるんだな。驚いたよ。」
タシ「えぇええい次はお前だよ!」
タシは地面に転がっているゆうりにナイフを向ける…!
ゆうり「!」
すくろん(まずい…!)
タシのナイフがゆうりに届く…その前に、スムージーはタシの真横に移動する。
タシ「!?」
スムージー「消えろ。」
スムージーは橙色、緑色、水色の混ざったビームを放つ!
迅
スムージーの放った攻撃により、タシは吹っ飛ばされ、倉庫に大きな穴が空いた。
つるさめ「今の…もう戦闘が始まってる。行くぞ!」
つるさめがそう言うと、皆つるさめの後に続く。
すくろん「っく…」
すくろんはなんとか動き出すと、刀を抜きゆうりの拘束を解き始める。
ゆうり「ぷはっ…おい、お前大丈夫かよ…れいもんも…!」
すくろん「わかんない…ゆうり、動ける?」
ゆうり「あぁ。」
ゆうりはすくろんの手を引っ張り立ち上がらせる。
すくろん「れいもん連れて逃げて…。取れた指は傷つけないように。すぐ冷やせばまだくっつく…と思う。」
ゆうり「わかった…お前は?」
すくろん「スムージーに威勢を…」
すくろんはスムージーとたしの方に向き直る。
タシ「あぶない…受け身を取り損ねるとこだった。」
タシはそういうと肩の埃を払った。
ゆうり「あいつ、本来のタシじゃない。なんかに乗っ取られてるみたいなんだ。」
すくろん「乗っ取り…」
すくろんはタシの発言を思い返す。
すくろん(たしかに、あの不自然な発言、バグとしての本能…。乗っ取られてると言ったら合点がいく。だけどそしたら、タシの体を傷つけるわけには…)
ゆうり「じゃ、あとは頼んだぞ!」
ゆうりはれいもんを担ぐとその場を去っていった。
タシ「お前は俺の計画の邪魔になるから…消えてもらおう!」
スムージー「邪魔はお前だ!」
スムージーはタシに向かって高速で移動していく。
つるさめ「すくろん!」
すると、その場につるさめとすらねこが駆けつける。
すらねこ「今どう言う状況?」_
すくろん「黒幕のタシって奴が容赦なくれいもんを傷つけ、それにスムジが激昂。戦闘中です。れいもんはゆうりが運んでます。」
つるさめ「ゆうりって…さっきすれ違った子か。」
すらねこ「怪我してたからスライムで保護してサウザンドに守護させてる。だからそっちは大丈夫だと思う。あとはそのタシって奴を…」
すくろん「そのタシってやつ…俺みたいにヴァーグを体に宿してると思うんです。」
つるさめ「何?」
すくろん「けど、俺とは違ってヴァーグ側に完全に舵を取られている…。」
三人はスムジとタシの戦闘の方を見る。
タシ「よっと。」
タシは身軽にスムジの攻撃を避ける。
タシ「ふん!」
タシは自身の持つ袋の口を開ける。
スムジ(何か…来る!)
すると、袋の中からなんとヴァーグが出現する!
すくろん「ヴァーグ!?あの袋の中に…?もしかして、狭い空間になんでも収納できるグリッチ…?」
つるさめ「いや、だとしてもヴァーグをあの量出現させられるのはおかしい。」
すらねこ「もしかして…彼のグリッチは『ヴァーグを出現させる』能力…?」
その出現したヴァーグはかなりの巨体で、その重さでスムージーにのしかかる。
つるさめ「だが、それなら本体はヴァーグと合体したちよっと身体能力のある無能力人間ということになる。」
すらねこ「それなら、私のスライムで拘束すればイチコロだ!」
すくろん(たしかにすらねこさんのスライムなら乗っ取られているタシの体を傷つけずに戦闘不能にできる…だけど…)
スムージーは自身にのしかかったヴァーグをなんとか退ける。
ヴァーグ「ゔぁゔぁゔぁあああ」
タシ「お客が増えたな…こちらももてなさないと…!」
ヴァーグウェーブ
タシはすくろん達に向かってヴァーグを何体も放つ。それは波のようになってすくろん達に襲いかかる。
すくろん「くっ…!」
すくろんはなるべくバグを使わないよう、一体一体刀で切り落としていく。が、それでも限度がある。
ヴァーグ「ガガ!」
すくろん「!」
つるさめ「喰え!」
シャークフェイス
ヴァーグの攻撃をくらいそうになったすくろんをつるさめが助ける。つるさめの腕から伸びていったサメは周辺のヴァーグを食い尽くした。
すらねこ「大丈夫?」
すくろん「はい…早く、たしとスムジの元へ…」
スムジ「邪魔だ!」
スムージーはビームでヴァーグを焼き払いながらタシへと向かっていく。
タシ「ほんとしつこい。邪魔だよ。」
タシは前に手を伸ばす。すると、先ほど出現させた巨体のヴァーグが収納される。
タシ「もっかい!」
タシはそう叫ぶと目の前にもう一度巨体のヴァーグを出現させる。
ヴァーグ「ゔぁゔぁああ!」
スムージー(近づこうにも直前でこいつを呼び戻されて近づけない…!)
ヴァーグはスムジに手を伸ばしたが、スムジはそれを避け、またタシを追走する…が、その隙を何者かに狙われる。
スムージー「!」
スムージーの真横に以前倒した俊足のヴァーグがいたのだ。
スムージー「前の…!」
そのヴァーグはスムージーを蹴飛ばす。そしてそのスムージーを巨体のヴァーグがチャッチし、地面に叩きつけ、ぶん投げる!
スムージー「うぐっ…!」
スムージーは地面を転がっていき、呻き声を上げた。
スムージー(以前倒したヴァーグ。あの時は都合がいいと思っていたが…、このタシという男がすくろんと俺を狙っていたのなら合点がいく。俺たちを始末するために意図的に、俺たちの近くにヴァーグを配置していたわけだ…。俊足のヴァーグも、完全に焼き殺される前に手元に戻しやがったな…。)
蹴られた部位を押さえながらもなんとか立ち上がる。
スムージー「久しぶりに攻撃を喰らったよ…。」
ヴァーグ「ゔぁー!」
すると、俊足のヴァーグは巨体のヴァーグを担ぎ始める。
スムージー(俊足の速さ、巨体のパワーを掛け合わせるつもりか…!)
スムージーは地面を蹴り、腕を構える。するとヴァーグもこちらに向かってくる。
スムージー「弐肆伍陸漆、同発…」
スムージーは最大火力で押し通ろうとする…!が、
すくろん「ダメだ!」
すくろんが間に割り込む!
スムージー「っ…何するんだ!」
すくろん「ここは俺とつるさめさんでやります!タシ本体をお願いします!」
スムージー「…お前らには無理だ!俺にダメージを与えたレベルのヴァーグだぞ!」
すくろん「不可能かなんて関係ないです!」
すくろんはヴァーグの巨体を刀で押し返す!
すくろん「アップル隊長が、ファボ先輩が、みんなが教えてくれた。この仕事はバグを修正するだけじゃない、人をお守りするお仕事なんだって。」
スムージー「…!」
スムージーはハッとしたかのように目を見開く。
すくろん「タシは多分ヴァーグに乗っ取られてる。しかもヴァーグ召喚無しでもスムジの攻撃避けるくらいにはめちゃくちゃ強い。それをどうにかできるとしたら、スムジとすらねこのタッグだ!」
スムージー「…」
すくろん「だから…最強を頼みます!」
すると、つるさめも合流し腕からサメを出現させる。
つるさめ「薙ぎ払え!」
シャークテイル
2体の強ヴァーグはサメの巨体に押し戻され、たしと距離を取らせる。
タシ「させ…」
すらねこ「ない!」
すらねこも合流、タシの持つ袋に向かいスライムを放つ。
タシ「これは…」
すらねこ「袋が封印されちゃあ、もうグリッチは使えないでしょ!あの2体以外、ここのヴァーグは倒したわよ!」
タシ「畜生…!!!」
タシは顔をしからめると、袋を投げ捨てた。
すらねこ「さぁ、頼まれたでしょ。みんなでやろう!」
スムージー「あぁ…頼まれた…!」
スムージーは浮き上がるり攻撃の構えをとる。
すくろんとつるさめもヴァーグに向かい拳を構える。
一連の事件をめぐった決戦が今始まる…!
次回セツナ第二十二話「一騎当千」に続く…!
れいもーん!




