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13:ディアさんの魔法講座2

たいへん遅くなりました・・・

今後も不定期更新になりそうです(´`;)

ごめんなさい










「ロッソの事はクドナに任せるとして・・・続けるぞ」


え~そんなぁ!クドナさんに言うのだけは勘弁して下さいぃ!!と叫んでいるロッソ君を軽やかに無視したディアさんは、少し冷めた紅茶を飲み干し口を開いた。



「契約の利点は幾つか挙げられる。

 1つ、さっき言ったように場所の特性に縛られずに魔法を行使できること。

 2つ、威力が調節し易くなること。

精霊ってのは、やっかいでな。その時の気分によって力の貸し方が変わってくるんだ。気分が良ければ多く、気分が乗らなければ少ない。後、人間の好き嫌いが激しい。例えば、今日ゼオが使った魔法。あいつが使った時は樽が半分埋まるくらいの量だったが、一般的な魔術師が同じ魔法を使っても手のひら一杯が精々だ。

契約すると、精霊の機嫌に関係なく魔力を引き出す事が出来る。」



そ、そんなに違うんだ・・・

ってことは、ゼオさんはそれだけ水の精霊に好かれてるってことだよね。へ~



「3つ、箔が付く。

精霊と契約するには、それなりの魔力と精霊に気に入られる人格が必要だ。後、力の強い精霊を呼び寄せる魔方陣を創る才能もいる。精霊と契約出来たってことは、それらすべてが認められたってことだからな」


「へぇ・・・じゃあ3つも契約してるロッソ君の上司?のクドナさんって本当にすごいんだね」


「そうですよ!1柱だけでも数えられる程しかいないのに、3柱なんてこの世界に5人もいないんじゃないですか?」


「そうだな」


「あ、じゃあ、ディアさんは風の精霊と契約してるんですか?呪文なくても魔法使えるんですよね?」



私が来る事を知らせたアレ!



「いや。俺はどの精霊とも契約していない」


「え?そうなんですか・・・じゃあ何で?」


「あ~・・俺はアイライズ族っていう部族の血筋で、ちょっと特別なんだ。これ説明し始めると話が逸れるから、また今度な」


「はーい」



そういえばディアさんのフルネームってディア・アイライズだったっけ。

特別とか、すごく気になるけど我慢。いかにも訳ありみたいだし、ディアさんの困った顔はあんまり見たくない。



「精霊との契約の説明はこんなもんかな。ついでに、さっきイルがしてた加護について簡単に話そうか」


「お願いします」



くっ!ディアさんがイルさんの名前出すから思い出しちゃったじゃないか!

あー!あー!忘れるのよ、私!!

またもや熱を持ってきた頬を擦りながら、ディアさんの声に耳を傾ける。



「セルクルの王族は代々水の精霊との相性が良いんだ。これを説明すると建国記まで話さなくちゃならないから保留。

で、加護っていうのは精霊に愛された人間が、その気に入られた精霊の属性の恩恵を受けられることを言う。加護を受けた人間を加護持ちと呼び、大切にされる事が多いな。

恩恵っていうのは・・・ゼオのように水精霊の加護を受けている場合、溺れなくなる。泳ぎが上手くなる。あと、魔法を使う時に少しの魔力で大きな魔法を行使できる」


「へ~いろいろ便利なんですね。あれ?でも私、精霊に気に入られたわけじゃないですよ。イルさんが手の甲に、キ、キスしただけです」



斜め前から「照れてるの?可愛いわ」「あ、あのさ、フィルちゃん。今度の休みに『召喚式とその応用』って講義があるんだけど、よかったら一緒に」「イル様って天然紳士よね」「・・・そうですね」って会話が聞こえてくる。

ロッソ君・・・可哀そうな子。関係無い会話をしてることに怒るよりも、ロッソ君への憐れみの方が勝ってしまった。

でもね、ロッソ君。もしちゃんと聞いてたとしても、その誘い文句じゃ無理だったと思うよ・・・・・。



「あぁ。加護とは言ったけど、違う。イルがしたのは、加護のお裾分けみたいなもんだな。加護持ちよりかなり薄いが恩恵を受けられる。損することはないから、気にしなくて良い」


「はい」



てことは、水に沈んでもしばらくは大丈夫なのか。今日、銭湯で試してみよう!

う~ん。それにしてもイルさん。もうちょっと別のお裾分けの仕方なかったのかな?











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