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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第八章 ~双子座煌きし時~
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倍増

「アレ…。アレをやるのか…」


クリスもチャンの言っている「アレ」について把握し、頷いた。

立ち上がり、懐からあの指輪を取りだす。―増幅器―ブースター…光のオーラの絶対量を五倍に跳ね上げる普通ならば考えられない道具。

しかし、彼等はただ光のオーラの量を増幅させるだけではなかった。


彼等は薬指に指輪をはめ、尚且つ二人は右手と右手を合わせる。


ドオオオオオオオオオオオンッ!


すると増幅器によって増幅された光のオーラが辺り一面に発散される。

インフェルノカイザー、距離を置いたダークウルフ、エルリークも眩い光により思わず目を瞑る。

光のオーラは10秒間程度、クリスとチャンの姿が見えない程発散したのち、蝋燭の火が消えるようにスッ、と収束した。


しかし…収束した先に居る人物―それは一人の男だった。


【…上手く言ったようだな】


そこに居るのはクリスでも無くチャンでも無い。別人の男…に見えた。

が、よく見るとその姿はクリスにも似ているしチャンにも似ている。

インフェルノカイザー一同は何が起こっているのか分からなかった。


「なっ…誰だお前…ッ!?」


【私の名はクリスチャン・ディオール!】


「クリスチャンディオール!?どういう事なんや…」


クックッ…とクリスチャンは不敵にも笑った。そして、口を開いた。


【増幅器―ブースター…そのお陰で光のオーラ量を五倍に跳ね上げる事ができる。そして私達兄弟はオーラ量を格段に上げる事により、一体化が可能となった。私はクリスでもあり、チャンでもある…。そして、この姿となった私を止められる者はいない】


「融合…だとォ?!」


ダークウルフは、あの強大な兄弟が更に合体をした事に、驚きを隠せない。

槍術の天才と、光魔法の天才。その二人が融合…。インフェルノカイザーに勝ち目があるのか。

チャンとでさえ押され気味だった覚醒技…それさえも使いきったインフェルノカイザー。ましてやオーラ量五倍かつ、融合をし更に強さを加速させたクリスチャンに勝つ術は、はっきり言って無いに等しいのはダークウルフから見てもはっきりと分かる。


「こいつはちょっとまずいぞ…。おい、ダークウルフ。俺達も行くぞ!」


「えっ!?でもあんなバケモン、俺等で束にかかっても勝てそうにねえぞ」


「そこをなんとかすんだよ!オラァッ!」


ダークウルフとエルリークもカイザーの元へと合流した。



「インフェルノカイザァ!」


地獄の山菜取りで鍛えたダークウルフとエルリークの脚力はまるで馬。ダークホースである。(闇だけに)

ものの数秒でインフェルノカイザーの元へとたどり着く。二人は急に止まろうとし足を地面につけるが、その速さのあまりズザザッ、と地面を滑るようにして到着した。


「ダークウルフ!ハゲリーク!」


「ハゲリークって何だよ!もう完全にハゲだな。まぁいい。お前だけ強くなったと思ったら大間違いだぜ」


エルリークは斧を構えた。そしてドラゴンのオーラを出す。そのオーラ量は前の時よりも遥かに増していた。

同時に、ダークウルフも闇のオーラを出す。インフェルノカイザーよりは小さな闇のオーラ量だが、それでも前よりかは増大している。


【雑魚が二人増えたところで、貴様等に勝ち目はないわ。消し去ってくれる…】


クリスチャン・ディオールは空間から光の槍を取りだす。が、その光の槍はとんでもないものだった。


ゴゴゴゴゴ…


「な、なんぞあれ…」


エルリークはあまりの驚きに開いた口がふさがらない。何故かと言うと

それは槍というか…柱である。

その光の槍は槍というにはあまりに太すぎた。チャン・ディオールが空間から取りだした時の光の槍よりも体積が5倍程に膨れ上がっている。


「あんなの槍って言わねえぜ…。それも、光のオーラも比例して増してやがる」


その光の槍を軽々と手に持ち、クルリ、と三回転回し、チャンディオールはその槍の矛先をインフェルノカイザー達に向けた。

三人は戦慄する。こんな槍に貫かれたら、大穴が開くと言うより跡形も無く消し去られそうな感じだった。


「ハゲ!ウルフ!…こいつはかなりヤバイ…。マジで行くぞ」


インフェルノカイザーも今までとは違う。冷や汗が流れ、死の危険を感じていた。

覚醒も使えないため、これからは普段の闇のオーラで戦うしかない。三人は構えた。



【穿け…グングニル】



ゴオオオオオン



その柱のような槍を容易く投げつける。

柱は空間を切り裂き、飛行機雲のように光のオーラをふりまきながら、インフェルノカイザー目がけて飛んできた。


「黒転移」


シュンッ!


カイザーの姿がそこから消える。消えた直後にその空間に太い柱が通りすぎる。


「ハッ!!」


「あぶねえっ」


ダークウルフ、エルリークも鍛えた脚で地を蹴り、宙へエスケイプ。そして、柱を避けた。

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