隠された記憶?
気がつくと、インフェルノカイザーは光に纏われていた。いや、違う。
光が部屋を覆っていた…、といえばいいのだろうか。ぼんやりとした光が窓から差し込み、光は暗い部屋を淡く照らし出していた。
しかしその部屋は今までインフェルノカイザーは来た事も無い、全く知らない部屋だった。そして自身はベッドから窓の外を見ている。雲がゆっくりと動いていく。
部屋は淡い光によって穏やかな雰囲気を作り出していたが、同時に何処かで寂しげな雰囲気も作り出していた。
自分は、動かずに空だけを眺めていた。ふと、隣を見る。
そこには女性が居た。同じく、空を眺めていた。自分と同じ、空を。
その女性については全く知らなかった。なのに、何故かそこに女性がいることによって安心している自分がいる。
どうしてこんな気持ちになっているのか、自分には理解できなかった。
そして眠くなってきた。そのままインフェルノカイザーは眼を閉じていた…。
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「ファッ!?!?」
気付くとそこは小屋だった。今度は意識がハッキリとしていた。
先程の光景はなんだったのだろうか。夢だったのか…。
しかしこういう夢を見るのは初めてだった。不思議な感覚に包まれたまま、インフェルノカイザーはベッドから降りる。
ガチャン!!
扉が開き、永遠の闇が姿を現す。
「なんじゃ起きたんか」
「じいさん…俺は一体」
「まぁ仕方無い…。全ての闇を解放したせいで、極度の疲労がお前を襲った。丸二日は眠り続けていたからな」
「…!?そんなに…」
言いかけた瞬間、インフェルノカイザーは思い出してまた言う。
「覚醒―バースト」
しかし、指輪は何の変化も起こさない。
それを見た永遠の闇は笑い
「お前は本当に頑張るのォ!はたから見るとキチガイじゃわ」
「しかし、俺はこれを習得しなければならないといけないんだ!」
「そんなお前にはバカモンドセレクション金賞」
「えっ?」
「ファアアアアアッキュウウウウ!!」
ドゴドゴドゴ!!
「グッ!!!」
真の闇使いは寝起きであろうと手を緩めない!
「貴様は自分の身体というものを全くわかっとらん!ばかもんが!お前はボロボロのボロゾーキン状態だというのに!いいか!限界を知るという事は死にかける事じゃないんじゃ!分かったか!」
「は、はぁ…」
「はいと言いなさい!」
「はぁ」
永久も闇の言葉に腑に落ちないインフェルノカイザーは首を傾げながらも「はい」と返事をする。
「…ファ!!」
次の瞬間思い出したかのように小屋を出ようとする。
しかし永久の闇はそれを許さない。
闇のオーラでインフェルノカイザーを包み、拘束した。
「どこへ行く気じゃ!?」
「行かせてくれ!時間が惜しいんだ!早く指輪の力を手に入れn」
「馬鹿モン!!!1」
永久の闇は怒号を飛ばす。
その迫力にインフェルノカイザーもビクっとなりジジイを睨みつける。
「お主は木を見て森を見ておらん…」
永久の闇がゆっくりと話だす。
「何が言いたい…?」
「力を手にする事に固執しすぎておると言っておるのじゃ」
その言葉にインフェルノカイザーはハッとした。
雑念
とでも言うべきだろうか。
影との戦いでは指輪の事ばかり考え己の力を十分に発揮できていなかったのだ。
「…あんたの言うとおりだな爺さん…」
インフェルノカイザーは自分の顔をパンパンと叩く。
「行かせてくれないか?今度こそ自分を越える」
その目には雑念など一切ない覚悟に満ち溢れた力強い力が込められていた。
「よかろう…」
永久の闇は拘束を解き、再び『死煉の扉』を開いた。
インフェルノカイザーは落ち着いた雰囲気で扉へ入る。
気がつくとこの前と同じ光景の荒野。
そして前方43mに己の影。
インフェルノカイザーは影に向かって飛び出し戦闘を開始した。




