流れを習得する者
「な…なんだこれはァ!」
アージョは感じるものがあった…。そう、己の身体に…。
その不思議な感触は全体を覆っていた…膜のように…。セルロースだ。
しかしその感触は悪いでもなかった。
そして山曽はそれを確認したかのようにJUSTGIRDと言い放ち、拳を戻した。
「ようやく開花したか…」
「開花…?」
「あぁ、これはシールドの波動…。己を極限にまで痛めつけたものしか得る事の出来ない…精神の盾だ」
「精神の…盾?」
「精神を極める事には、まず限界を知ることから始まる…。限界を知れば全力を知れる…。人には誰しもこの盾を持っているが、精神を知る者しかこれを取得することはできないんだよ…」
「へぇ…しかし、この盾っつーのは、相手から身を守れるのか?」
「ああ。ただし盾にも限界はあるがな…。相手から攻撃を受ける瞬間に念じれば完璧に防げるはず…。スマブ」
「スマブ?」
「さて、次はしゃるちゃんか…」
「え?」
シュンッ!!
「…zzz」
しゃるは精神世界でも寝ていた。
山曽はため息をつき、しゃるを起こす。
「しゃるちゃん…起き…」
「ホアアアアアッ!!」
しゃるは突如山曽に拳を突き出す。
(アカン早い!)
ドゴオオオオオオッ!!
山曽はしゃるの鮫の様な速さの拳についてゆけず、そのまま50m程吹き飛ばされた…。
ドオオオオン!!
「コイツ精神鍛える必要ねえわ…」
「…ん?ふわ…今なにか居たような気がするのだ…」
しゃるは此処で目を覚まし、立ち上がる。
「あれ…?此処は何処なのだ?」
「しゃるちゃん…此処は精神世界だ」
山曽はボロボロになった身体を引きずりながら言った。
「せーしん…」
「ま、言っても分からないか。でも…此処の世界に来たからには修行を受けてもらわなければいけない…んだね」
「しゅぎょう?!」
しゃるはらんらんと目を輝かせる。
「その修行とは…俺の掌底をうけること」
「…?よくわからないけど、頑張る!」
(こんな幼い子に修行を受けさせてよいものなのか…でも、さっき俺をぶっとばしてゴリラ並の力もあるし…本気を出すか)
大人げない山曽は身体を落ち着かせ、拳を唸らせ波動を流す。
そして、地を蹴り、凄まじい速さで…掌底を
ガキイイイイイイイイイイイッ!!
「?これはたたかいなのか?」
片手で受け止められた。
「えええええええええええっ!」




