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戦国時代 敗者の言い分  作者: 杉勝啓
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石田三成

私の名前は石田三成。石田正継の次男として生を受けた。次男ということもあり、観音寺の小姓となっていた。そんな私が世に出たのは鷹狩の帰り、太閤様が茶を求めて寺によったからだ。

私ははじめ、大きめの茶碗にぬるいお茶を7、8分目、次に少し熱くした茶を半分、最後に熱い茶を小さい茶碗に少しだけ出した。その出会いがなかったら、わたしは、仏門で一生を終わっていただろう。

だが、そんな私を太閤様は取り立ててくださった。その恩に報いるため、懸命に働いた。


太閤殿下の遺児、秀頼様のため、関ケ原を戦った。なのに、太閤子飼いの武将たちは、なぜ、徳川家康にしっぽを振るのだ。彼らの末路は、歴史をみてみればわかるだろう。なかにはうまく立ち回ったものもいるが。


最後の最後まで、私はのぞみを捨てなかった。関ケ原のあと、三条河原で処刑となったおり、喉の乾きを覚えた私は水を所望した。水はないがと言って、柿を差し出された。柿は腹を下すかもしれないと断った。処刑される身で、腹の具合を心配するとはと、多くの者は笑った。



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