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魔王の俺が召喚されたのは異世界でした  作者: 三剣 シン
第一章 異世界にきた
10/52

#10 久しぶりの休日

 奥に通された俺は今、リーシャさんに慌てながら質問されていた。


「あのー。どうされたんですか? というか一回落ち着きましょうよ」

「これが落ち着いていられますか」


 おいおい説明もなしにここに連れてきて、入ってきたギルドマスターはものすごい慌てているというのは

 ギルドとしてどうなんだ? それにこんなにも慌てている落ち着けない人がギルドマスターなんていいのか?


「マ、マ、マサトさん、あなたが集めたコアの中に一つ大きなコアが入っていたんですけど、これはどういう事ですか?」


 慌てているのは分かりますけど早口で言わないでくださいよ。あー、なんかそんなコアもあったな。でもそれがどうかしたんだろうか。


「どういう事って言われましても、クエスト内容のとおりに亡霊剣士を六体倒しただけですが?それがなにか?」

「それがなにか?じゃあ、ありませんよ」


 本当になに慌ててんだこの人? そんな慌てることあったかな。


「この大きいコア、これは亡霊魔剣士と言ってランク二の冒険者でも倒せない位強いモンスターですよ」


 え、そうだったの。まあ確かに強いとは思ったけどさ。そんなにおおはしゃぎすることじゃないんじゃ……。


「そうなんですか、で、それでどうやったらこんな状況になるんですか?」

「わからないんですか! ランク二でも倒せないという事はあなたがランク二以上の実力を持っていることになります」

「はあ」

「それはこの国では、初めて、世界でも二十年ぶり位の快挙になります」


 まあ、要約するとこうだ。

 ランク二の冒険者でも倒せないモンスターを俺が倒した。つまり実力では、そのランク二の冒険者よりは強いとなる、という事は実力はランク二ということになる。実力はといったのは実際はランク二に上がるには

 竜殺し、魔物殺し、等四つあるギルド認定の称号を手に入れないとランク二には上がれないらしい。

 延々とそんな話を聞かされて、ものすごく疲れた。

 今日はもう帰ろう。ギルドからでて宿を目指してあるきだす。


「おーい、マサトくーん」


 酒屋から出てきたゴードンさんが手をふりながら歩いてくる。


「あ、ゴードンさんどうされましたか?」

「お、マサトくんすごいね、君が何人もいるように見えるよ」


 臭い、お酒臭い。絶対この人酔ってるだろ。昼間からなにしてんだよ。

 もうやめてくれよ。リーシャさんの力説のあとは酔っぱらいの相手とかほんとに勘弁してくれよ。


「すいません、ゴードンさん、予定があるので失礼します」


 そういってダッシュでその場を離れる。助かった。追いかけてこない。

 宿に帰るまでなにも起こりませんように、そう願うしかなかった。



 翌朝、俺がいつものように朝早くに起き剣の稽古をしようとしたとき、久しぶりに神様から連絡があった。


「やあ、マサト久しぶりだね」

「あの神様? 何でその口調のままなんでしょうか?」

「いやーこの前マサトの様子を見に行ったときにすごくこの口調がしっくりきたから、最近はずっとこれなんだよね」

「で、神様用件はなんですか?」


 要件ないとか言わないでくれよ。本当に。


「ん、用件? 別にないよ」


 ないよ、じゃない。ないよじゃ。ええ、いうと思ってましたよ。神様気まぐれですもんね。


「もういいですか?今から俺、剣道の稽古するんですが」

「ああ、いいよ、邪魔したね」

「そう思うんだったら次回はちゃんと用件を持ってきてくださいよ」

「わかった、わかった」


 テレパシーが切れてハー、と息を吐く。

 今日はなにか起こりそうな予感がするな。


「おはようございます。マサトさん」

「おはよう、ティーナ」

「あの、マサトさん今日ってお時間ありますか?」

「あるけど、どうしたの?」

「えっと、アステナのすぐそばに小さな山があってそこからアステナを見渡すとすごく綺麗なので一緒にどうかな?と思いまして」

「いいよ、じゃあ、あとでいこうか」


 山登りかあんまりやったことないけど大丈夫かな?

 ティーナの用意ができ次第すぐに出発だすることにする。

 朝食をとり終わって十分ぐらいすると、ティーナの用意が終わったみたいなので出発する。

 城門を出て十分位すると標高五百メートル位の小さな山が見えてきた。


「ここです。ここの頂上から見た景色がとってもきれいですごいんですよ」


 少し登り始めると道の左右に赤、黄色、青等様々な色の花が咲いている。

 俺たちはは色々な花を見ながら少しずつ登っていった。


「うわーすげー」


 感想がこれしか思い浮かばなかった。


「そうですよね。すごく綺麗な景色ですよね」

「そうだね」


 頂上から見た景色は本当に綺麗だった。

 城門に囲まれた町並みを全て見渡すことができた。町の城門近くにある、一般の小さな一軒家や民宿、いつもいっている市場やギルド、領主様のお屋敷や貴族の家、城門からここまでの道のりの端で普段は気づかない雑草等が全てここから見える景色の一部分となっている。綺麗や凄い等の言葉では到底言い表せないような景色だった。


「こんな所があるんだね」

「そうですよね」


 それきり俺達の会話はなくなり、二人で静かに山頂から見える景色を楽しんでいた。


「じゃあ、ティーナ帰ろっか」

「はい、そうですね」


 どれくらいたっただろうか、日が沈みかけたので山を降り始める。

 来たときと同じように道端に生える色とりどりの花を見ながら、城門へ向かってあるきだす。

 さて、今日の夕食はなんなのだろうか?

 そんなことを考えていると、宿に着いたみたいだ。


「ただいまー」

「ただいまです」


 昨日が色々あったせいで今日は久しぶりにゆっくりできた。

 さあ、明日からも頑張ろう。

 そんな気合いを胸に食堂へ入っていった。


早めの投稿になりました。

次回は八月十八日午後九時頃投稿予定ですが早い可能性もあります。


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