27/27
雨空
前回のあらすじ。夢落ち。
第26話「雨空」
降り頻る雨。
地面に横たわっていた僕は、ゆっくりと目を覚ました。
服は濡れていて重たい。
体に力が入らない。
目の前には燃え残った車の残骸。
気分はあまり良くない。
本部の前に居た筈なのに、周りに建物は見当たらない。
僕は今、何処に居るのだろうか。
遠くから声がした。
ヘリコプターだ。
空から人が下りてくる。
やっと助かった。
悪夢は、終わったんだ。
僕は、永遠にこの「夢の中」に居られる気がした。
どうやって夢から抜けよう。そう思った。
夢からの一番の目覚め薬は「夢の中で死ぬこと」や「恐怖を味わうこと」。
僕はヘリコプター引き上げられていく。
最後の力を振り絞り、近くの岩に頭から飛び込む。
成功だ。
雨が降っていた。
屋根の下で眠ったお陰で、殆ど濡れていない。
床には僕のではない足跡。
誰かが来たのだろうか?




