魔王陛下の執務室
魔王
魔王領の統治者、人族以外の種族を庇護する人外の守護者。
人族の怨敵、世界を隔てるもの。(人族視点)
歴代の魔王の中には武力に秀で所謂【勇者】でないと太刀打ち不可能な者も存在したが現在の魔王は統治能力と言うか事務処理能力に秀でているが戦闘能力は一般人並。
誰か代わってくれないか?(by魔王)
魔王城・・・・・・・・・・・・・
おどろおどろしい雰囲気があるわけでもなく、血に染まっていたりするわけでもない。
過去の戦乱で幾度も血に染まっているのだが、今の所は血の染み一つない。
勿論埃塗れていたり、悲鳴の一つも上がって・・・・・・・・・
悲鳴は魔王様本人の・・・・・・・・・・
「何で、こんなに仕事が膨れ上がるのだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」
其れは何時もの事なので誰も気にしない。
いやいや、気にしてやれよ。魔王が過労死するぞ。(by魔王領担当地方神)
城の造り自体も、人族向けの仕様と違う趣があるが何処かの異文化の城と言われれば其れまでのつくりであるし、働いている者の種族が多種多様であることを除けば人族と大して違いはない。
城壁にうねうね動く蔓草が肥料を呉れる寡黙な庭師の豚鬼に礼を言うように枝の一つを振っていたり、古妖精の長老格の一人が婚約者に巨乳趣味がばれてしばき倒されているとか何処にでもある光景である。
いやいや、普通に人族の国では見られないから。(by聖徒王国担当地方神)
それよりも古妖精の長老がさっきから息していないのだが。(by森林神)
びゅん!(匙を投げる音)
「衛生兵衛生兵!古妖精の長老格がまた婚約者にしばきたおされているぞ!」
「是で何度目だ?」「折角婚約者の機嫌を直したというのに巨乳絵巻を隠し持っていてのがばれて・・・・・・・・」
「其れ俺が貸したやつだ。巨乳の牛女がクンズホグレツしている奴だろ。」「おい、後で俺にもか・・・・・・・・・・・仕事増やすな!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・皆様方、このゴミを掃除してくださらない?」
「「「「はっ!ただ今。」」」」
「そこの鬼族の貴方、この絵巻の所有者なんですって?後でお話をしたいのですけどお時間は宜しいかしら?」
「・・・・・・・・・・・えっと、このご・・・・・・・・・古妖精の長老格様を介抱するので時間は・・・・・・・・・」
「どうぞどうぞ、ここは私等だけで処理いたしますので婚約者様は彼と存分に語らってください。」
「お、お前等・・・・・・・・俺を見捨て・・・・・・・・・うわぁぁぁっぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・」
鬼族の衛生兵に幸あれ。
そんな、多少の違いはあれど人族と変わらぬ魔王城。その執務室では、魔王陛下が日々の執務に勤しんでいた。
「この数字はどのような基準だ?如何考えても二桁ばかり多いだろう!」
「それは・・・・・・・・・ 食料費を竜族を基準に・・・・・・・」
「如何して平原小人族がそんなに喰らうのだ?せいぜい岩妖精族とか人族並ではないか!」
「はいっい!計算直します。」
「陛下、こっちの書類に認め願います。」
「どれどれ?雷竜公・・・・・・・・・・・・・また酔っ払って市場に迷惑?他国で何をやらかしているんだ!一度大使を別な者に代えるか?第五王女あたりはどうだ?」
「其れをしたら、狭間の国の王妹殿下あたりと意気投合して・・・・・・・・・・・下手したら雷竜姫様を側付きとして連れて・・・・・・・・・・・いい厄介払いになりますが・・・・・・・・・」
「まてまてまてまて・・・・・・・・・・・・其れは狭間の国に喧嘩売っているのと同義だ!大使の人選はもう少し考えるが流石に男色小説趣味を送り出すのは・・・・・・・・・・って、言うか雷竜姫の著作【極北戦士達×黒髪孤児男爵】で頭が痛いのに・・・・・・・・・・」
「陛下、思慮が足りませんでした・・・・・・・・・・・・その件に関しまして聖徒王国の第一公爵令嬢から聖女様と連名で抗議文が・・・・・・・・・・」
「なになに?『黒髪孤児男爵は攻め無双で・・・・・・・・・・・』・・・・・・・・・・・・・・・・やってられるか!!」
抗議文をびりびり破く魔王陛下。まったく、カップリング論争で抗議文を出すな!
聖徒王国は何をしているのやら・・・・・・・・・・・
そんなこんなで仕事をこなしていると(因みに腐った抗議文は聖徒王国の第一、第二公爵宛に丁重に送り返す。)報告が来る。
「魔王陛下!聖徒王国で【勇者】の召喚が確認されました。」
「なんだと!詳細はわかるか?」
「召喚者は第三伯爵、目的は【失地回復】及び【魔王討伐】です。聖徒王国側としては召喚を暴走した一部の貴族による物と公表しております。」
「ふむ、引き続き情報を集めろ!聖徒王国に関しては抗議文を出して置け!事によっては【狭間の国】と共闘して抑えねばならぬぞ。」
「畏まりました。」
ちっ!
と舌打一つ放つと魔王陛下は【対勇者用退避手引】用意させると、魔王城近辺の民を何処に移すかとか思案し始めるのである。
「勇者歓迎の準備でもするか。まさか我が代にてことが起こるとは・・・・・・・・・・・・・ふっふっふっ・・・・・・・・・」
苦笑いする魔王陛下、そこに側近の
「はいはい、取敢えずの危険性はないからこっちの仕事を片付けてください!」
どさっ!
新たな仕事の山を積み上げるのであった。
飲みながら綴っております。




