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正しきより好奇心

注意

この物語はハッピーエンドではありません




ここは夢の中。

ここで人はどんなことでもすることが可能だが、それを選択することはできない。

今日も多くの人が夢を見ている。

そして多くの人々は夢で何かに追われたり、誰かと出会ったりする。

それを毎晩、繰り広げている。



そんな時代は終わった。

今では誰しもが好きな夢の中で、好きなように生きている。

もちろん、ほかの人の夢に入ることも可能だ。(ただし、許可が必要)

そんな世界の中で、ある一人の男は苦悩していた。


「何でだよ~~~~~~~~~!」

この男の名前は 斑鳩 健。 非モテである。

「どうして俺はモテないんだ~~~~!」

「キモアプローチを繰り返してるからだろ。もっと学習しろよ」

こんなことを言ってくる薄情な男は 梶谷 徹。 変態紳士である。

ガワだけはとても良い。 彼女× (ただし元カノあり)

「あのな、健。女性に対して積極的に話しかけることは悪いことではないんだ。しかしだな、お前の会話デッキがあまりにも貧弱で、笑い方がいちいち気持ち悪いところがダメなんだ。お前はいいやつなんだからその性格の良さを前面に出していけ。わかったか笑い方ガノン〇ロフ野郎」

「つまり、

・性格の良さを前面に出す

・会話デッキを見直す

・厄災にならない

この3つを注意すればいいのか?」

「そうだ。たぶん」

「じゃあ会話デッキは何を入れればいい?天気か?K-popか?それともケロロ〇曹か?」

「落ち着け。全部違う。後ケロロ軍曹だけニッチすぎんだろ」

「じゃあどうしろってんだよ!」

「そんなのもわかんねえのか」 徹は深く深呼吸していった。


「性癖だ。」

「なわけねえだろ馬鹿」

突如、徹の頭上から大きなバッグが降ってきた。

「痛っっった! 誰だ!」「私だ。」

今徹にバッグをぶつけた通り魔系女子は 伊集院 美鈴。 名前がお嬢様であるが、行動は真逆である。

「あのねえ、健。そんなこと聞いたら学校での立場なくなるどころか、退学ものよ?」

「うるさい、非モテ。実績のない奴の言葉ほど信用できないものはないんだよ。」

「ぶち殺すわよ?あと私、告白されたことは30回はあるんだから。」

「え、誰に?」

「お父さんに30回。」

「よし、通報しよう。」

こうしてまた一つ、悪は滅びた。やったね!

「なにお父さんを悪にしてんのよ。あとお父さんは告白するたびにお母さんに折檻されてたんだからいいのよ。」

折檻の内容は聞くべきではない。健はそう思った。

「てゆうか健の話はどうでもいいとして、今夜も夢で遊ぼうよ!」

「オカズ探す時間以外だったらいいよ」

「俺はいつでもいいよ」

「徹はほんとにいつも通りね。そうだ!たまには私がオカズ提供してあげるわよ!よかったら健も使っていいよ!」

そういって一枚の写真が渡された。

にやにやしながら写真をめくると、そこには美鈴・・・のおばあちゃんがお茶を飲んでる写真だった。

写真から目を離すと、笑い転げている美鈴がいた。

「「ふざけんな!」」

「オカズ探す手間がなくなってよかったわね~~(笑)じゃあ今日の9時に健の夢集合ね。ばいば~~~い笑笑」

「俺たちも帰るか。」

そういって徹は肩を落としながら家に帰った。


夜9時 健が眠りにつく

目が覚めると健はいつものようにドリームセントラルの受付に到着する。

ドリームセントラルとはすべての人が夢を視聴する際に必ず通らなければならないいわゆる関所である。すべての人が個々人で別々のものを持っているため、それぞれの専用受付で誰とどう夢で過ごすのかを決めることができる。


「こんばんわ 健様  ドリームセントラルへようこそ」

「こんばんわジュディ。今日もいつもの二人と遊ぶ約束があるんだ。二人の申請があったら許可しておいてくれるかな?」

「かしこまりました。今晩は何型の夢で過ごされるご予定でしょうか?」

「うーん。 じゃあJ型で!」

「かしこまりました。 それでは よき夢を」


「やっぱり友達と遊ぶならJ型の夢だよなあ」

健は宇宙空間のような場所でぷかぷか浮かんでいた。

「やっぱりいつ見ても地球はきれいだな~ 暗い空間の中でよく映えるよ」

すると、すぐに徹と美鈴が入ってきた。

「何やってんのよ健。早く遊ぶわよ。時間がないんだから」

「そうだよ、今日は何をして遊ぶ?」

そんな話をしていると、遠くにきれいな星の爆発が見えた。

「せっかくだから、この宇宙空間を動き回ってみない?きっと面白いものが見えるぜ!」

「ほんとに健はそういうのが好きだよね・・」

「そうね・・」

「何で二人とも乗り気じゃないんだよ、こんなに面白そうなのに。それに最近は二人の遊びに付き合ってあげていたじゃないか。」

「あーあーうるさい。わかったわよ、いけばいいんでしょいけば!」

「わかってるじゃんか!徹もそれでいいか?」

「しかたないね。振り回される人の気持ちにもなってほしいもんだよ。」

そんな徹の文句を聞くや否や健は爆発があった方向へ飛ぶ。

飛びながら3人は楽しくおしゃべりをする。健がモテないこと、美鈴が最近バレーボールで県大会に行ったこと、徹がテストで高得点を取ったこと。

そんな時間は美しく、楽しげで、




儚く、脆かった。


最初に異変をかんじたのは徹だった。

「変だな。」

「どうしたんだよ徹?」

「俺たちは今、爆発地点に向かって飛び続けていたよな?」

「それがどうしたのよ?」美鈴が不思議そうに聞く。

「俺たちは目視で確認できるくらい近くの爆発を見たはずだ。しかし、ここまで長く飛び続けていても一向に爆発地点につきやしない。むしろ見えなくなっている。これはどういうことだ?」

「ただ見失っただけじゃねえの?」

「そうかもな。それとも・・・」

徹が言葉を続けようとした瞬間、3人はナニカに強く引っ張られるような感覚を覚えた。

「やっぱりそうか・・・」

「なんだこれっ!めっちゃ引っ張られる!助けてくれ!」

「無理だ」

「何でだよ!」

「俺たちはもうすでに爆発した星の跡地にいるんだ。おそらく残った引力の影響じゃないか?だとしたらいくら夢の中だとは言え逆らう力はない。」

「このまま私たちはどうなるのよ?」

「知らん。たぶんどっかに吹っ飛ばされるんじゃないか?」

「じゃあそれまで待つか。せめて同じ場所に3人とも飛ばされればいいな!」

そして、彼らは飛ばされた。

星団を超え、銀河を超え、夢の中の宇宙の端の端まで飛んだ。

飛ばされている時、健は遠くのほうから、

”新規サービスへの侵入を確認。世界『ウーアシュプルング』起動を開始します。なお、このサービスが開始される際、一切の安全装置の機能の停・・・”

とかすかに聞こえてきた。

薄れゆく意識の中、確かに健はこの言葉を聞いた。




目が覚めたら、3人は草原の真ん中にいた。

「「「ここどこだよ」」」



この世界は今より少し未来の世界という設定になっております

夢の中というよりも、夢がたくさんつなげられているサーバーがあるといった風のほうがわかりやすいと思います。

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