六十八話 寝る前のひととき
3日と半日放置してんじゃねー!と思ってる方、すいません。
そして、総投稿数が90個に。100まで後ちょい…
「ケーキケーキ♪」
ソフランちゃんが上機嫌だ。食後のデザートは、誰だって嬉しいとは思うが。
「ケーキってなんなの?」
「え?ラデルちゃん、ケーキ知らないの?」
と思ったが、彼女は元奴隷だったことを思い出す。奴隷には誕生日パーティとかはない…いや、相当羽振りが良くて優しい奴じゃなければ奴隷にケーキは与えない筈…ラデルちゃんから聞いた話だと前の主人は酷かったらしい。
「ケーキは美味いよー。まぁ、誕生日を祝うために食べる時もあるんだけどね。」
「しゅじーん、ケーキ開いていいー?」
「いいよー。」
ロリ状態のオリィちゃんがケーキの箱を開く。私が地味にケーキの中では好きなショートケーキだ。
「んじゃ、切り分けるよー。非雨はー、これで良い?」
「何でもいいよー。」
「んじゃ、皿に乗っけて…次は…」
ツリスが次々にケーキを切り分け、私達の皿に乗っけていく。
「では…」
「「「「「いただきまーす!」」」」」
私達5人のいただきますが響いた。これ、近所迷惑になってないかと若干不安を覚えつつ、フォークで更に切り分け口に運ぶ。
「うまっ…やっぱおいひ…」
と、いつ食べても絶賛の声が溢れる中、どんどん口に運び、気づけばケーキは既に完食していた。
「いつ食べ終わったか分からない程って、このケーキは魔性を感じる…」
「それってただ非雨がバカなだけじゃないの?」
「バカって言わないでよ!本当に美味しかったんだよ!」
「やっぱ非雨はいじりがいがあるなぁ…クスッ」
「わーらーうーなぁー!」
みんなケーキを食べ終わり、もうそろそろ寝る準備をしていた頃…
「ねぇねぇ姉ちゃん。」
「なんだいラデルちゃん。」
「1つ、お願いがあるんだけど、いい?」
お願いかー。何をお願いされんだろ。
「またあの時みたいに、尻尾を抱き枕にしていい?」
「そんくらいなら別に、てか人前じゃなければいつでも良いよ?」
「やったー!じゃ、早速抱いていい?」
「待て待て、まだ寝る準備が終わってない。それ終わってから。」
と言っても、普段着から寝巻に着替えると歯を磨くだけなのだが、着替える時にまた改めて自分の身体を見てみる。
自意識過剰かもしれないが、本当にアニメの可愛い子みたく可愛くなってるのかもしれない。まぁ、ほかの人から見た私は、どう思われてるのか分からないが。
寝巻に着替えてる途中、ふと自分の胸の膨らみを鏡で見てしまう。そして、自分の事なのに妙に恥ずかしくなってしまった。
着替え終わった。さてラデルちゃんのとこに行こう…と思いドアを開いたら、ソフランちゃん、ラデルちゃん、オリィちゃんが居た。
なんでも、ラデルちゃんが尻尾を抱き枕にして寝るって言ったら、ソフランちゃんとオリィちゃんが羨ましがったのだ。
「ずるいー…ラデル姉ちゃんだけー…」
「一回体験したけど、あれは天国みたいだったよ…ということで一緒に寝よ?」
「ご、ごめん姉ちゃん…」
…ま、まぁオリィちゃんはともかく、妹が姉に甘えたくなるっていうのは仕方がない…って、主人に使える者だよね?オリィちゃんは。ってことは主人に好意を持ってるってパターン?
い、いや、無いよね…見た目はあれだけど産まれたてだし…ないと信じたい。
「まぁ…今日は一緒に寝るか。」
「「わーい!」」
「しゅじーん、今日はよろしくぅ!」
オリィちゃんが気乗りっぽく言ってきた。んー、なんか複雑。
「…みんな寝るの早いなぁ…」
みんな寝てしまった。後ろを向いてみると、猫耳がぺたんとなっているラデルちゃん。私の尻尾を抱いておりリラックスしてそうだなと思う。
そして、腹あたりにソフランちゃんがいる。時々、なでなでをしてあげることにより、多分安心して寝てくれるはず。
頭の上には、精霊化したオリィちゃん…いわゆるミニサイズ。頭の猫耳をうまく使い寝ている。
「さて、私も寝るとしますか…」
なんか頭から抜け落ちてそうな気もしなくもないが、気にせず寝る…お休み…
「やっと起きたー…」
「ん…」
目を覚ますと、何故か今日来たツリスの部屋に居た。
「今日の約束忘れたの?私に甘えるんじゃなかったの?」
「あ…ごめん忘れてた…」
そういえば、ツリスに今日甘えるって言うことを言ってた気がする。
「約束なんかしてたっけか…」
「してないけど…ほら私に甘えろ甘えろ。」
「ほら貢げ貢げって感じで言うでない…じゃ、お言葉に甘えて甘えさせてもらうよ。甘えだけに。」
誰も笑わないジョーク…と言えるものを言いつつ、甘えようじゃないか。
「じゃ、撫でてくれー、姉ちゃん。」
「姉ちゃんって言われると嬉しいなぁ…今日だけとは言わず明日からずっと言ってくれー…」
「だがことわるー。」
「えー…」
ツリスの膝に頭を乗っけて、撫でてもらう。撫でられることにより、安心感がどんどんと湧いてくる。
「ふぇ〜…」
「後で尻尾の手入れをやる?」
「お願い姉ちゃん…」
「あいよー。」
多分私は尻尾をブンブンと振ってるであろう。そんだけ安心感があるってことだろう。
「にしても非雨も大変だね…妹2人と精霊さんと一緒に寝るってね…」
「見た目が凄く可愛いから、むしろ癒されるよ…むしろどんとこいって感じ。」
「私と一緒に添い寝してくれ…」
「考えとく。」
「釣れないー…」
一緒に寝ないとは言ってないんやがね…
「次は尻尾お願いー。」
「はいよー。」
ツリスはおもむろにクシを取り出し、尻尾の毛をといていく。
「んぁ…気持ちいい…」
「それは何よりだ。」
ツリスはまるで長年猫を飼っている飼い主の毛づくろい並みにうまい。例えがおかしい気もしなくもないが、気にしない。そして、毛づくろいも終わったので、また撫でてもらう。
「姉ちゃん、ちょっと待って。」
「ん?どうしたの?」
今日お風呂場でやったことをもう一回やる。といってもツリスの背中に抱きつくだけなのだが、これも、妙に安心感が湧く。昔、祖母に背中から抱きついた時みたいに安心感がある。
「ふぇー…姉ちゃんの背中あったかい…」
「私としては普通の体温なんだけどね。普通の人間よりちょっと高いくらいかもしれないけど。」
そういえば、神の身体についてふと疑問が湧いたので、質問してみる。
「姉ちゃーん、姉ちゃんって酸素を必要とするの?どっかの漫画で神は酸素を必要としないって書いてあったから、気になって。」
「酸素…ねぇ…ぶっちゃけ、少しだけ必要。少しといっても、人間の10000分の1といったところかな。」
「い。10000分の1?」
「人間達はいずれ酸素が無くなるって研究成果で出てるから、二酸化炭素をなくすためのプロジェクトをやってるみたいだけど、私がその気になれば酸素をいつだって大量生産出来るんだよね。」
「まじか…」
「ていうか、非雨達にこの部屋の空調や酸素の供給を調整して合わせてるからねー。」
「そこまでしてたんだ。影で…」
「ま、神と人間は違うからね。私もたまに、非雨達と生活してると自分が神だって忘れるときもあるよ。」
忘れるのかーいってツッコミを入れたかったが、やめとく。
「さーて、非雨はそろそろ寝てほしいな。」
「ん?なんで?姉ちゃん。」
「明日どっぷりと君達に幸せな気持ちになって欲しいから、明日の仕事を今のうちに終わらせておきたいんだよね。」
「ほんと?じゃ、寝る。」
「聞き分けの良い子で助かったよ。」
「それほどでも…えへへ。」
「あー!非雨の照れ姿可愛いー!」
照れてはないと思うが、少し眠いのでよくわからない。
「じゃ、おやすみ。」
「おやすみー。」
私は満足感に包まれながら意識を失う。
今日の投稿したもの、沢山漢字間違えてそう。
一日に五話くらいかけてるって、お前どんだけなんだよって言われそうで怖いです。