メガミ……、終わったな
男はうーんと唸って
「若い神への支援……、上での制度デスから下には、んんー?」
などと呟いてから顔を上げた。
「聖者マサフミ」
「はい」
「ワタクシから資金支援しまショウ。と言ってもコチラでの通貨価値でどれくらいなのか調べてからになりまスが」
「この子たちを送りつけてきたメガミからは1度だけ10万を貰っています」
流石にこの場でクソメガミとか言えねえからなあ。あ、心で言っていたら同じか。まあいいや。
「ふむ、ヒトリ10万?」
「いえ、シロ。いや、最初に貰ったっきりです」
男は左目を閉じ左手で何やら空中に絵を描いた。
「……、コレは徹底的に調べる必要が出てキマシたね。軽く調べてミタのですが定期的に通貨を聖者マサフミに渡す必要があったようデス。還元せずに育てる場合には支援が必要ナノでそれに見合った報酬や資金を渡さねばならなイ。しカも、下のモノに育てさせる場合は加算されル」
「つまり、ヤツはそれを知らない? もしくはピンハネしている?」
男が頷く。
「機構の方へは既に連絡シました。すぐに明らかになルでしょう。コチラ、ワタクシの名刺でス。連絡はそちラのふたりから繋がりまス。彼にもどウぞ。ではまた」
「ま、待ってください」
名刺を渡し終え右手をあげる男に待ったの一声をかける。
「ナンですか?」
「クロ……。こっちの黒い子の保険証が無いので頂きたいのですが」
「ああ、分神したばカリでしたね。すぐに手配しまス。もうありませンか?」
「ええ、大丈夫です」
「では改めて。また会いまショウ」
ふわりと煙が舞い男は消えた。
固まったままのシロクロの頭を撫でつつカズマの方を見る。
目が合うと
「まままままままマジか。上位人の名刺。フミさん。俺の方こそありがとうだよ! マジでありがとうだよ!」
そう叫びながら抱きつこうとしてきた。
ぴょーんと飛び上がった所でクロの飛び蹴りがカズマの顔面に当たった。
顔を抑えて転がるカズマに近づき、シロが
「フミさんに抱きつこうとしない。おっけー?」
と脅しをかけていた。
俺はそんなカズマの動きを足で止め、耳を摘み上げてクロの下着を見てないよな? な? と囁いた。
がくがくと首を縦に振るカズマをみてシロクロがむふーっと胸を張って笑った。
「お互いが大好き過ぎるよ。君たち……」
そう言い残してカズマは帰宅の途に着いた。貰った名刺を忘れて。




