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黄昏時、俺は生きた  作者: 田中ソラ
第二章 作戦
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第二十六話 生存確認

プルルルル


「電話か」


 見たこともない電話番号からの着信。


 今だから変な人ではないと信じ、俺はその着信に応じた。


「もしもし……」


「もしもし、河野。冷夏。冷夏皇だよ」


「は、冷夏だって!?」


「え? 冷夏ちゃん?」


 横にいた衣月や部屋にいた春、生見さんが驚いたような顔でこちらを見てきた。


「ちょっと待て。後で話す」


「おう」


 俺は部屋を出て、暗い通路で冷夏と話した。


「河野……」


「悪かったな。お前の俺を心配してた気持ち、お前がいなくなってから知った。怒ってるのには変わりないけど」


「ふふ。心配かけてごめんね」


「無事でよかった」


 心から、喜んだ。


「今どこにいるんだ?」


「そっちに向かってるよ。連れがいるけど」


「連れ? 生存者か」


「まあ、そんな感じ」


「ふーん」


 何か隠してるな、これは。


 声が少し震えている。


 これは冷夏が何かを隠している時によく表れる。


「春は、どうしてるの?」


「起きてる。生活習慣もアルファが出現する前に戻ってる。朝起きて、夜寝る」


「そっか!」


「春、すげぇ冷夏のこと心配してた。早く顔見せてやれ。見た瞬間泣くかもな」


「それは困っちゃうなー」


「こっちで俺達や冷夏がアルファのことについて口出ししやすいようにしておいた」


「え? それどうやって?」


「最高司令官と政府の幹部達を含めた会議で作戦を話して、黙らせた。最高司令官からも多少の信頼を得た」


「それ、凄いことじゃん!」


「だろ。だからお前がすげぇヤバイ奴連れてきても多少は大丈夫だ」


「っ。やっぱり河野には隠し事できないな~」


「当たり前だろ。百年早い」


「ふふ。着いたら話すよ。その代わり、河野も隠し事なしね!」


「分かってるよ」


「うん。それじゃ、そろそろ日が落ちるから移動始めるね。切るよ」


「あぁ。じゃあな」


「またね」


 俺は電話を切り、部屋へ戻った。


「お姉ちゃんからだったの!?」


「あぁ。無事で今、こっちに向かってきてるってよ」


「そっか!」


 見るからに輝いた笑顔。


 ニコニコして、生見さんにそれを話しに行った。


「良かったな。冷夏ちゃん無事で」


「あぁ。連れと一緒にこっちに向かってるってよ」


「そっか。こっちに着いたら春ちゃんの不安も軽減されるし最高だね」


「そうだな」


 本当に無事でよかった。


 春のストレスとなっていた不安も軽減されるし、冷夏がこっちに来ればアルファのことだって予想しやすくなる。


 冷夏が連れてくる奴が気になるが、アイツが連れてくるなら大丈夫だろう。


 人を見る目が良いからな。


「生冷夏ちゃん。うわ、今から楽しみだなー!」


「生とか言うな。ま、楽しみにしとけ」


「最高なんだけど」


 ウキウキしている衣月には申し訳ないけど、そろそろ時間だ。


「ほら、準備に行くぞ」


「おうよ!」


 俺達は春と生見さんに声をかけ、部屋を出た。


 今日は対空砲を取りに行く基地までの下見の日。


 俺達は迷彩柄の戦闘服を借りた。


 迷彩柄の戦闘服を着るだけで緊張感が出て、作戦に集中できる。


「確認!」


 この作戦は下っ端の軍人と俺、衣月を含んだ六人体制で行われる。


「無線、確認」


 確認、完了っと。


「ライフル、確認」


 弾の確認も完了。


「ヘルメット、確認」


 ちゃんと顎紐も付いてるっと。


「点呼!」


「1」


「2」


「3」


「4」


「5」



「では諸君。検討を祈ろう」


「作戦開始!」


「「了解!」」


 不時さんに見守られ、俺達は一斉に建物から出た。

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