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たこ焼きパーティー

なんと!初めてブックマークをしていただきました!

そしてもう1つ、アクセス人数が100人を突破しました!

本当に嬉しいです!その期待に応えれるように頑張ります!


『来週金曜日、開校記念登山!』


黒板のその一文に俺を含め教室中の目線が集まっている。

この学校に開校記念登山があるのは知っていた。だがこんなに早かったとは。

たしか5月終盤には宿泊研修、6月にクラスマッチがあったはず…。この学校イベント多くないか?





ーーー





そして今週の金曜日、幼なじみ4人でタコパする日になった。

LINEグループで連絡を取りあった結果、悟と椿希の家にたこ焼きの材料が全部揃っているらしい。なので俺と聖奈は罰ゲームの買い出しをすることになり、2人でスーパーに向かっている。


「今回の罰ゲームはなんにする?」


「んー。食べ物系だろ?何かあるか?」


毎回恒例の罰ゲームだが、それは色々なものがあった。命令権、奢り、3km走、暴露、負ける毎に好きな人のヒントと、かなりきついのが多かった為、今回もそれなりの辛さが求められる。


「ちなみに今回のゲームはなんだ?」


ゲームも多くの種類をやってきた。

自作すごろく、カーレースゲーム、対戦ゲーム、人狼ゲーム。みんな知っている簡単なものが多い。


「ワードウルフだよ。だから時間のかからないのがいいかな。何回もするだろうし」


ワードウルフか。確かに1回のプレイ時間は短い。話し合いが5分あるとして10分弱くらいか。

多分10回はするだろうな。あ、そうだ!


「ロシアンルーレットにしようか。そうだな…ミニシュークリームの中に色んなもの詰めて食べさせるとか」


「いいねそれ!確か6個入りのやつがあったはずだからそれを2つくらい買っていこう!」


聖奈も同意してくれて、今回の罰ゲームはロシアンルーレットに決まった。




「いやぁ、買った買った」


スーパーを出て、聖奈は満足そうに袋の中を確認している。

ちなみに中に入れるものは

一味唐辛子、わさび、からし、生姜、塩をそれぞれ2個ずつ。当たり枠としてチョコも2つ入れることにした。



家に帰ると、既に悟と椿希が着いていて、キッチンでたこ焼きの生地を作り始めていた。

キッチンの使用は両親が了承済みで、その両親たちは2人が来た時に気を利かせて祖母宅にご飯を食べに行ったらしい。


「悟!椿希!久しぶりー!」


「2人とも久しぶり!早く遊びたかったよー!」


聖奈と椿希が笑顔で喜び合っている。

そんな中でも、相変わらず悟は表情を変えずに生地作りを進めている。


椿希は聖奈と同じく元気な女の子。遊びの計画はこの2人で決められ、男性陣が意見する前に全て決まっていることが多い。

一方悟は、基本的に口数は少ない。ただ会話はちゃんとして、学校では陽のグループに居るのでその点では俺と逆だ。


「悟。野球部入ったのか?」


「もちろん。怜は辞めたんだろ?何に入ったんだ?」


「バド部に入った。野球の経験活かせるし、興味もあったから」


「そうか、高校でも対戦したかったんだけど仕方ないな」


俺と悟は互いに小学3年から野球を始め、良いライバルで競い続けた。

小学生の頃はバッテリー(俺が投手、悟が捕手。たまに逆も)を組んでいたが、中学で別々の学校に行ってからはお互いショートを定位置にしていた。


高校でも野球を続けようとしていた。だが、ある出来事が起きたので、引退を決意した。


「とりあえずタコパを始めようぜ。あの2人もスタンバイしてるし」


テーブルに目をやると、聖奈と椿希がたこ焼き器を温めて生地を流し込む準備を始めている。


「そうだな、悟も食べたそうだし、早く作ろうか」


「そんな事ねーよ」という悟のツッコミを流し、俺は2人のいるテーブルに向かう。





タコパはすぐに終わった。そして残りの時間はゲーム。これもいつもの事。


1回目のゲームは聖奈が負け、ハズレのからしを引いた。

2回目はウルフを見破れず、悟以外の3人が負けた。

3回目も3人負け、4~6回目はウルフ1人が負けた。


ここまでで、10個が食べられた。

俺が食べたのは3つ、わさび、一味唐辛子、生姜だ。

当たりのチョコは悟と椿希が1つずつ食べ、残りはわさびと塩で確定している。


運命の7回目。結果は…椿希以外の3人が負けた。


「どーしよ。あと2つしか残ってないや」


聖奈が残っているシューを見て考える。


「じゃあさ、じゃんけんで負けた1人は別の罰ゲームにしようよ!罰は勝った私が決めるから!」


椿希がそう提案し、すぐにそれが通った。

じゃんけんを行った結果、俺が負けた。

聖奈と悟の罰ゲームはすぐに終わり、俺の罰ゲームに移行する。


「ちなみに罰は?」


俺が椿希にそう尋ねると


「LINEの履歴見せる、で!」


その言葉にすぐに聖奈が賛成し、悟も頷く。

俺は特に抵抗もせずスマホを渡す。


3人を除き1番上は母。内容はおつかいや家事。

2人目は琴葉。内容は琴葉からの頼み事。


そして3人目…


「ねぇ!この浜野って子誰?」


やっぱり突っ込まれますよね。予想出来てました、はい。


「部活仲間だよ。最初の体験でペアを組んだ人」


「どんな顔?」「可愛い?」「どこ中?」

と、10分ほど尋問されて、ようやく嵐がすぎ去った。


(はぁ、疲れた。もうそろそろ終わりだろう)

嵐が過ぎたことに安堵した時、


「なにこの()()!?」


聖奈が驚いたように叫ぶ。

俺はスマホの画面を見た瞬間に冷や汗をかいた。





画面にはネックレスを付けている佳乃の写真が表示されていた。




本当の嵐が今、始まろうとしている。








最後まで読んでいただきありがとうございます!!

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