電気工事士の資格、そして・・・。②
一年以上の投稿になります。
これは数年前、二種電気工事士の資格を習得した直後のお話になります。
当時は、年一回しか試験がなく、文系出身の私は受かるだろうか?と常に不安を抱えて一年を過ごしておりました。
資格を取ってから、悶々としていた私がそれを活かす機会に恵まれたのは、ほどなくのことであった。
「あの、すいません」
いつものように札幌白石区アパートを掃除していた私は声をかけられた。
見ると隣のカレー屋の主人が立っている。
「ちょっとお尋ねしたいのですが、駐車場の蛍光灯って点かないのですか?」
「あぁ……」
私は気まずそうに答える。
「実は数日前に駐車場の天井から水漏れがありまして」
「それで被害を受けた感じで?」
カレー屋のご主人の問いに私は頷く。
そう。
私の管理している白石区のアパートは一階部分を丸々駐車スペースになっているのだ。敷地の半分ほどは屋外、もう一つは天井付きとなっており、二階部分は居住者たちのスペースになっていた。
運悪く数日前に二階居住スペースから水漏れがあり、駐車スペースの照明器具に入り込んだのだ。
私も現場を確認していたが、部品内部まで水が入っており、漏水被害は深刻であった。
私としてもこうしたトラブルは早急に解決したいと思う。だが……。
「いつ頃治りそうですか?」
「上に確認してみます」
私はメモを取り出し、さらさらと今の会話の流れを記述する。
そうしながら
--多分直るのは、数か月後ですね。
心の中で呟いた。
たかが、蛍光灯取り付け器具の交換になぜそんな日数がかかるのか。
個別に不調の箇所を直していたら、その都度オーナーへお金を請求しなくてはいけない。
まとめて一気に直し、請求するとは社長の言葉。
当然早く修理しないと、反発が起きる。
そして泥は現場の人間(私)がかぶるのだ。
まして、一階の半屋内駐車スペースは車両六台分の小規模な場所であり天井にある照明器具は二か所ある、そのうちの一か所は健在なのだから、上はむ問題と捉える可能性が大きい。
私のいるアパートの管理会社はそういう会社であった。
私はカレー屋のご主人が去った後、シャリシャリ地面を掃きながら考えていた。
季節は夏から秋に差し掛かろうとしていた。
色々なことを考える。
蛍光灯の取り付け器具の交換なんてやったことない、でももし成功すれば自分の実力が認められる。
「……よし」
思い立った私は業者を呼ぶことなく、器具だけそろえて交換をしてみると社長へ直談判することにした。
社長の事だから、どうせ難癖をつけ却下されるだろうと思っていたが
『じゃ、やってみて』
意外なことに私の提案は通ったのである。
また長くなりそうなので分けました。
何とか次回で完結しようと思います。
ちなみに、今は第一種電気工事士も持っています(照




