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星屑の傭兵  作者: 磯野海月
第1章
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解説 星屑の傭兵 世界と歴史

21世紀終わりごろより人類は大規模な宇宙開発に乗り出し、太陽系内全域に徐々にその生活圏を拡げていった。

その後、人類の宇宙進出はスペースコロニーから、太陽系惑星のテラフォーミングと第二段階に移行し、ついに人類は太陽系の60%にその生活空間を拡げ、人口も200億に達しようとしていた。


この時、太陽系は大きく5つの勢力圏が存在していた。

 1つは地球と月とその周囲に浮かぶコロニー群で構成される地球圏、もう一つはテラフォーミングが終了したばかりの火星圏、そしてアステロイド・ベルトの小惑星圏と木星の周囲のガリレオ衛星の木星圏、それより外側の土星や天王星などの遠惑星圏である。

 

 太陽系世紀307年、次第に統制を強めてきた地球の行政システムに対して危機感をつのらせてきた火星の自治州と、火星の地球直轄領との大規模な軍事的衝突をきっかけに、地球統合政府は完全にその政治行政システムを十二人の超人と巨大コンピューター・ネットワークが管理する中央集権体制に移行する。この支配機構をアースユニオンと呼ぶ。


アースユニオンは太陽系の政治行政の完全統合をめざし、太陽系全域に勢力を拡大しようとした。

これに対し、そのころ太陽系全人口の80%ほどを占めるまでに大きくなった他の勢力圏は、そろって反旗を翻した。

 

そして、太陽系世紀310年、地球圏に最も近い小惑星ザナドゥのコロニーをアースユニオン軍が席捲するにあたり、太陽系全域を巻き込む戦争へと発展していく。それは休止期をふくめこれから約90年間続くことになる、太陽系紛争世紀への突入の序曲であった。。


各勢力圏決して一枚岩ではなく、対アースユニオンということ以外は、利害関係や敵対関係が複雑に絡み合い、絶えず内紛や軍事介入が発生し、戦争がだらだらと長期間に及ぶ原因となった。


このような状況下で防衛や戦闘の請負、さらに国家間の交渉や紛争の解決などを生業とする者たちが現れ、幾つもの傭兵ギルドを組織化していった。


そんな中で、一つの巨大私設軍事企業がこの物語の母体である傭兵国家タワーズとして存立した。


          アサルトマシーン


宇宙空間における戦闘が戦術の主軸となってくると、それまでのスペースプレーンやシャトルから発展した宇宙戦闘機に代わって、宇宙空間においてその機動性と戦闘能力、汎用性などを強化したまったく新しい発想の戦闘兵器アサルトマシーンが開発され、戦闘に投入されていった。


アサルトマシーンの特徴は、変形やオプションによって非常に汎用性が高いことと、空気抵抗を考慮しなくてもよい宇宙において、かなり複雑多様な形態をしていることである。ただし人型のものは無い。


さらに火力や航続距離、機動性の強化により母船から長距離離れての単独または小数の戦闘が可能なことである。

ゆえにアサルトマシーンは局地戦において、その勝敗を左右するほど重要なポジションを占めるようになってきたのであった


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