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    ー通信を開始しますー

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 お久しぶりやね、よく、うちの座標がわかったやん。元気にしてるん?


「俺はアルトを追っていたんだ、そしたら、あんたがいるじゃないか! それより蛇。アルトに何をしたんだ?」


 その呼び方……可愛くないわぁ。うちはリヴィア()()って名前あるんやから。

 お父さんの居場所も見つけられへんし、色々作戦が失敗して気が立ってるんやな、雷神さん。


「茶化すな。アルトがいれば、まだ計画の続行は可能だ!何処に転送したんだ!」


 死んでまう所やったから、無理矢理『現実世界』に送ったんや。

 でも、両親が目の前で死んでもて、本人の意識が不安定に、自分がどっちの存在か解らん様になっとる。

 せやから、『狭間』に引っかかってもた。


「蛇…お前が、無理矢理に干渉するからだ。本来であれば、ガーディアン達の計画通りに出身地で記憶が自然にアップロードされる筈だったんだ」


 いいや、他の世界線でもお父さんの思った通りにはならんかったんや。

 1番酷かったんは、あんたらにお父さんの居場所がバレて、ぜーんぶ壊された物語やったなぁ。

 せやから、うちが干渉したんや。


「はぁ!? 物語って、どういうことだ?ところで、アルトは救えるのか?」


 もちろんや。うちに出来ない事はあらへん。

でも…うちだけじゃあ無理やわ。

それと、本人の意思が重要やな。


「具体的にはどうするんだ?」


 せやなぁ。アクムに狭間へ侵入してもろて、アルトを連れ戻すってシンプルな方法や。

 うちがエスコートするさかい、心配いらへん。


「そのアクムって、何者なんだ? 最近よくログに現れるが。この異常な反応は…… そいつも現実世界からの侵入者なのか?」


 あれ?知らんの? あんなに()()()してたのに。


「冗談にも程があるぞ。ともかく、蛇……。リヴィアさんよ。もう一度俺たちに協力してくれないか? お前の望む世界は用意してやると、『イヴ様』も仰っているんだ」


 あの女を信じたらあかん。選ばれた人間だけでやり直すって言っても、先に待ってるんは、あんたら人類の滅亡や。


「クズを排除する事に何の間違いがある?選ばれた人間でやり直せば、きっとこの世界はより良いものになる!」


 不確定要素は必要なんやで。

人類の進化は変わりもんが切り開いて来たんやから。それに、真面目くんばっかりの世界なんて、何が面白いん?


「所詮、『データ』だな…。解らないだろう、弱者はどう足掻いても這い上がれない、その苦しみを。権力者の描いたシナリオ通りにしかならない、理不尽を」


 雷神さんは、ネガティブやな。弱者が強者を倒す物語が一番おもろいのに。だから、歴史上『英雄』と呼ばれるモンは、元民間人やろ。

 あんたも、自分で立ち向かったらええのに。


「もういい、俺は俺の理想がある。イヴ様の理想を実現させるという…その為にアルトは必要だ。何としてでも助けてくれよ」


 でも、このままやと、うちを敵に回す事になるんやで、うちは怖いで〜?


「イヴ様の望む世界でなければ、生きる価値もない。お前たちが現状を守るのなら、すべてをかけて、俺はあがなう」


 ええ覚悟や、惚れてまいそうやわ。

安心しい、うちは直接手を下さんから。

とは言っても、今回ばかりは干渉せな『物語』が終わってもてたから、しゃーなしや。

 本来、『人』の歴史に介入するほど、野暮やないからな。


「全く、前からあんたの話はよく分からねーな…俺はアルトと話がしたいんだ。戦うことになるなら、正々堂々戦う、救出したら伝えてくれ、セクター•トウキョウで待っていると」


 ええよ。うちが、あんたらを引き合わせたる。お互いの覚悟をぶつけたらええ。


 おもろい展開になりそうやわ。



    ー通信が終了しましたー


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