表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/65

藍野創也は気づいてた

遅々としておりますよね…

申し訳ございませーーん!!!<(_ _)>〈 ゴン!〕

しまった。

春人と明良から、思わぬ情報がはいって、つい独り言を言ってしまった。

まさか休んでいるなんて。

昨日のことを思い出す。

いつもどおり中庭で一人の時間を楽しんでいたら、何やら騒々しくて音のする方へいった。

木の上からガサガサと音がして、上を向いた時、それは落ちてきた。

小さな悲鳴、頭をかばうように丸まった体。

咄嗟に受止めた。

ふわりと鼻を掠めたのはつい最近嗅いだ覚えのある甘い花の香り。

最近とゆうか、今朝。

長い黒髪、小さな体、この香り…この子は…


「…ふっ」


そのあとのことを思い出して少し笑ってしまった。

顔を見るまでもなく、彼女があの子と同じ人物であろうことは察せれた。

しかし、僕を見上げた顔があまりにも…あの子のものに思えなくて、気づかぬふりをした。

あの慌てようにはほんとに驚いた。

そして、楽しかった。

笑いを堪えるのに苦労した。

声も、高さは違えどとてもよく似ていた。

今朝、叫んで去っていった時の声なんて、慌てた声とそっくりだ。

ここまで接近しなければ、気づけなかっただろうが、ここまで近づけば、ハッキリわかる。

それにしても…協力者の振りをするなんて、狡猾なものだ。


「…はぁ」


そして、そのあとのことを思い出す。

おもしろくて、つい問い詰めようとしたら、彼女は急に様子がおかしくなった。

彼女の目は、僕を見ていなかった。

何かに、酷く怯えていた。

小さく震えだし、焦点のない目が潤み、くシャリと顔を歪ませていた。

ついにポロポロと涙を流しだし、思考の海に溺れていってしまいそうな彼女をみて、慌ててその顔を上げさせた。

焦点のあった大きく潤んだ目が僕を見つめた。

落ち着いていく彼女をみて、申し訳ないことをしたと思った。

予想外の事態ではあったが、僕の行動が原因だ。

しかし何が原因か分からなくて、聞こうとした時、彼女が急に立ち上がって、彼女の体から手を離していた僕はバランスを崩した。

立ち上がった彼女は、目線をさ迷わせながら、真っ赤になっていた。

あんまりにも赤くて、僕はぽかんと見つめることしか出来なかった。

忘れてくれ、と、彼女は叫んで逃げてしまった。

今日、どこかのタイミングで、彼女との接触を測ろうと思っていたのに…休んでいたとは。

やはり、昨日のあれが、原因なのだろうか。

わからないことだらけだ。


「…あのまま逃がす気はありませんが。」


「え…、ふ、副会長、どうしたんですか?」


「緑川くん…いえ、なんでもないですよ。」


しまった。

また、独り言をしてしまったみたいだ。

周りをちらりと見たら、まるでお化けでも見るような顔で見られていた。


「な、なんですか。」


「いや、お前、さっきから笑ったりため息ついたり、様子が変だぞ…?さっきも何か独り言いってただろ…」


「聞こえたんですか?」


「いや、内容までは聞こえなかったが…」


「ならいいです。気にしないでください。」


良かった。

彼女のことを、誰かに話す気にはならないから。

ありがとうございました!

創也くん、こんなキャラの予定だったかしら…?

まあ、こーゆー運命だったんでしょう!

どこまでも沙夜ちゃんに意地悪な作者です。

ブックマーク、評価、ありがとうございます!

感想、ご意見、励みになります!

なかなか定期的にあげる事が出来ず申し訳ないです。

必ず少しずつは書き上げていきますので、これからもよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ