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死後の世界は人手不足 ―お茶と空手があれば何とかなる―  作者: 井上 正太郎
第1章 旅の始まりは病室から
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第8話 足音

またまた、仕事の合間に投稿します(笑)

第8話 足音


 荒野で寝るときは、顔を上にするのと良い。横になるのではなく、上にする。

 なぜなら、視界が360度確保出来るからだ。そういう理由で、遊牧民は偵察に出ると草原に寝転ぶらしい。

 

 そして、蒼井も顔を上に寝ていた。


 しばらくして、体のサイズは小さいが人型の何かが、近づいてきた。子供が食事後の残飯でも、探しているのだろうか?


 しかも、相手は夜目が効くらしく、しっかり見えているようで、真っ直ぐこちらに歩いて来る。

人ではないな。


 また別の方向からも足音が聞こえたが、人型とは違うようだ、これは四足動物の足音ではないだろうか?

『西部の荒野で四足といえば、何だろうか?  肉食のコヨーテか? さらにマズイな!?』


 小さな人型が、奇妙な声で、会話をしている。

 蒼井には「キキィ?」「キッキッ」と言う風にしか聞こえなかったが、会話のようだ。

 不気味としか言いようが無い。


 とりあえず、戦闘態勢はとっておきたい!寝袋のファスナーをゆっくりとおろし、手にはロングソードを握り、いつでも飛び出せるようにしておいた。


 人型どもは、「なんだ、飯が残ってないぞ」とでもいっているのだろうか?

 やけに、なんだか、苛ついている。

 そして、一人の人型がこちらに、その苛立ちをぶつけるかのように、近づいて来た。「キキキキィ」と棍棒を持ち歩いて来る。


 その刹那、「ドーン」という音がした。

 蒼井は寝たまま、目を動かすと、四足動物が人型の首に食らいついていた。

 「キィーッ」と断末魔の声がした次の瞬間、バタリと人型が倒れた。

 なんと、驚いたことに即死のようだ!


 『ヤバい、今動くと自分もあれと同じなる。即死だ』と、蒼井が考えていると、仲間が殺られたせいか、怒りに狂った別の人型は、棍棒を四足動物の後ろから振り下ろした。

 が、いとも簡単に交わされ、四足動物の大きな尻尾で張り手をくらうと、首が向いては行けない方向に、“ボキン”という音とともに曲がってしまった。


 最後の一人は逃げようとしたが、後ろから四足動物に飛び乗られ首を噛み切られたようだった。


 そして、静寂が訪れる。


 聞こえるのは、イヌ科の足音が聞こえるだけだ。

 あの四足動物は、まったく疲労などしていないようだ。

 そして、困ったことに、“相手はこちらの存在を知っているようだ”ということだ。


 遠巻きに、こちらの周りを回っているように感じる。

 ジワッと汗が流れ出る。


 しかし、襲ってくる様子はなく、しばらくして足音は聞こえなくなった。


 そして、蒼井は朝まで、“寝たのか? 起きているのか?”半分睡眠みたいな状態で朝を迎えた。

読んで頂き、ありがとうございます!


第一章は次回で終了で、蒼井は町へ!となります。


ちなみに、蒼井のイメージキャラクターは、“装甲騎兵ボトムズ”のキリコ・キュービー、“ゴブリンスレイヤー”に、たまに“慎重勇者”という感じです。

もちろんですが、神隼人は外せない!


「俺は疲れた、誰も彼もが……」

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