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11.この世界には面白い力がある



~チョコside〜


 こたろうがゼリーみたいな生き物をぐちゃぐちゃ食べてるのをドン引きで見ていて思いましたわ。


『せめて触らずに倒して出来るだけ汚れないように食べれませんの…?』


『チョコちゃん…綺麗に食べるのはまだしも触らずに倒すのは無理だと思うよ〜?』


『俺様は食えりゃ綺麗に食べるとかどうでもいいんだよ』


 本当にこの男共は野蛮ですわね…?あぁ…ゼリーみたいな生き物の粘液が前足付いてる感覚が気持ち悪いですわ…


__ドーンッ‼︎ガラガラガラッ‼︎‼︎


『あら?何か凄い音が聞こえますわね?』


『この世界変な生き物だらけだし、凄い強い生き物が戦ってるんじゃない〜?』


『それにしちゃあ焦げ臭い匂いやら水の匂いやらするぜ?』


 確かにこたろうに言われて匂いを嗅げば微かに焦げ臭い匂いは感じた。もしかして火事でも起こっているのかしら?


『ねぇねぇ〜!気になるからちょっと行ってみようよ〜!』


『貴様正気か⁈あんなやべぇ音出てるところにまだ完全にこの体に慣れてねぇ俺様達が行ったら最悪死ぬぞ⁈』


 くーすけって本当にこう子供っぽいところがあるわねぇ…?気になるのは分かりますけど、こたろうの言う通り最悪死ぬかもしれませんし、この世界で死んだら元の世界でのあたし達はどうなるか分かりませんもの………あら?


『ちょっとくーすけ⁈あなた何音の方に行こうとしてるのよ⁈』


『だって気になるんだも〜ん』


『くそ‼︎こいつこういう時に限って主導権の力をフルに活用してやがる⁈チョコの時より止めれねぇ‼︎‼︎』


 本当に考え性格がバラバラだとこういう時嫌ですわ…

 そうしてあたし達はくーすけの好奇心のままに引き摺られていくのだった。






__スパーンッ‼︎カキンッ‼︎ドーンッ‼︎


『わぁ〜あの人間達すご〜い!』


『ハァ…ハァ…くーすけ貴様…‼︎』


 あれから音の発信源まで引き摺られ、あたしは早々に止めるのを諦めたから疲れていませんが、ここまでずっと抵抗してたこたろうはだいぶ疲労してますわね。

 それにしてもこの世界の人間さんって変わった方法で戦いますのね?木の棒の先から火の玉や水の刃みたいなのが飛んでますし、確かマロン君のところの飼い主さんが演技で使ってた剣ってやつで獣と戦ってる人間さんもいますわ。


『あの人間さん達変わった攻撃してますわね〜?それに何かあの人間さん達の周りに、何か色の付いた煙みたいなのが出来て集まってるわ』


『確かに〜赤い煙出たら火がブワッて出るし、緑の煙出たら風かスパーンッて飛んでくよ〜』


『ハァ…ハァ……貴様ら、あんまり前のめりになってるとあの人間共に見つかるぞ…

 あいつら戦ってるの俺様達みてぇなデカい獣だし、俺様達も見つかったら狩られるかもしれねぇ…』


『は〜い、気をつけるね〜』


 こたろうはまだ疲れているようですけど、大丈夫かしら…?それにしてもあの攻撃方法、あたし達が出来れば血やぬちょぬちょした粘液を浴びずに獲物を倒せるのでは…?

 この世界って面白い力がありますのねぇ〜?

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