24.狩りの後2
執筆再開が遅くなりすいません。
前2話 修正しました。 バーニヤナ→魔木
気づいたら朝だった。
レアさんが声をかけてくれて、いっしょに朝食をとった。
体を洗っていないから、昨日の肉を焼いた匂いがする。
「ヒュペリオンから伝言よ。授業が終わったら杖職人のところに連れていくって」
「昨日、持って帰った魔木でヘリオスの杖をつくるんだって」
リアンサスが教えてくれた。
「ヘリオスが杖で強くなったら、昨日みたいにたくさんお肉が食べれるね」
セレネが嬉しそうだ。
魔木を杖として利用する魔法使いはいないらしい。
そりゃあ、魔力を吸収してしまう魔木なんて魔法使いの邪魔にしかならない。
けれど、俺には有効かもしれない。
「魔木に触れた時みたいに魔法を使えるなら出来ることが増えるね」
上手くいけば、今年の冬越しが上手くいくかもしれない。
「杖って元になる魔木の特徴で変わるんでしょ?」
俺は疑問に思ったことを口にした。
「杖につける魔石によっても変わるんだって」
リアンサスが答えてくれた。
「魔木で作られたマントが欲しかったな。だって魔法を防げるんでしょ。お兄ちゃん」
「贅沢言ったらダメでしょ。魔木は貴重だし、魔力を吸収する特別な魔木だから他の魔木と違って採集しても国に納めなければならないのよ」
レアさんがセレネをたしなめる。
「じゃあ、俺の杖には魔木使えないんじゃないの?」
「国への申請が通ったって言ってたわよ」
「そりゃあ、食糧増産につながるかもしれないんだから許可が出るのは当然だろ」
レアさんの言葉にリアンサスが付け足す。
俺だけ特別扱いで申し訳ない。特別扱いしてくれるほど大事なら、イレックスみたいな奴からチョッカイがかけられないようにして欲しい。それか、王女と特別扱いされる俺がいるチームの生存率を上げるためにリアンサスたちにも魔木の特別性マントの許可が欲しい。せめて、王女の分だけでも。
「それから、昨日の片付けや残りの回収はおじさんがしてくれたよ。頼まれた漬け込んだタレを混ぜるのもやったからな。学園いる間は母さんがやってくれるって」
また、あのタレで肉が食べられるのは楽しみだ。
セレネも思い出したのか、恍惚とした表情をしている。
「さあ、学園に間に合うように行きなさい」
笑顔のレアさんに送り出されて3人で学園に向かった。
学園での授業が終わり、ヒュペリオンが迎えにきた。
「よし。杖職人の店に行くぞ」
アキレア王女とセレネは興味があるらしく、付いてきた。
「それにしても昨日の風魔法の威力でよくイレックス達は無事だったな」
「アキレア王女が治してくれたから」
「治すどころか並みの学生なら、防ぎきれずに即死する可能性もあったぞ」
ヒュペリオンの言葉に俺はぞっとする。イレックス達のアメットが強かったから3人は助かったのだ。他の学生相手に使う気になれない。
「模擬戦のやり方を考え直さないといけないな」
「今まで死傷者は出なかったの?」
「今までは、キロン魔導士長がついていたから問題なかったんだ。危険な攻撃魔法は即座に相殺していたからな。ただ、今は、厳しい」
「キロンおじいさんは、今までご無理をされていたから」
アキレア王女が言う。
歩きながら話しているとすぐに杖職人の店についた。
学園から近かった。
店に入ると壁には様々な杖がかけてあった。
「きれい」
セレネが声にだした。
確かに綺麗だ。アキレア王女も見とれている。
薄い色をした杖や濃い茶色の杖。
シンプルな形の杖もあれば、おどろおどろしい形のものまであった。
杖に付けられた魔石も様々な色で輝いていた。
幻想的な空間だった。
興味を引いた杖を手にとってみるとずっしりとした重みを感じた。
杖には木目が見える。
「杖をつくってくれる職人は奥だ」
ヒュペリオンに促されて、俺たちは奥に行った。




