まとめとオマケ
「あ、兄貴」
「お、おおおはよう‥」
「‥何動揺してんの?」
「べ、別に動揺とかしてねぇし。お、お前の短冊の裏見たからって別に動揺なんてしてね───」
「てめぇ、見たのか。あぁ?」
「っ! 逃げろっ!」
「だぁれが、逃がすかっ! 馬鹿兄貴がぁっ!!」
「や、別にそんなに怒ることないだろーっ。可愛かったぞー」
「‥可愛いって言葉がこんなにも響かないとは思わなかった、よっ!」
「いてっ。お、お前走りが早いんだよ!」
「んなの、知るかっ!!」
「ぎゃっ、いてっ、ちょっ、やめっ───」
「問答無用じゃあぁあああ!!」
「ぎ、ぎゃあああああっ!!!」
何か後ろめたいことをしたのなら、動揺なんてせずちゃんとポーカーフェイスな行動をとりましょう。by妹
◇
「‥‥はぁ、やっぱり見られてたか」
僕は自分の部屋に戻り、自分が書いた短冊を手に取る。
そしてそれを裏へとひっくり返した。
「僕には似合わなかったかなぁ‥‥」
───織女と牽牛が、無事に会えて幸せな一時を過ごせますように。
「‥‥‥さぁてと、絵でも描くか」
僕は踵を返して、自分の机へと向かった。
─END─